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歴史ある金沢のめぼそ針をおみやげに♩フェザーアクセサリー体験もできる「目細八郎兵衛商店」

  • 2022年2月28日
  • ことりっぷ


JR金沢駅から近江町市場に向かって歩き12分ほど。金沢駅通り沿いにある針のお店「目細八郎兵衛商店(めぼそはちろうべえしょうてん)」は、1575(天正3)年に創業し440余年の歴史を刻む老舗です。
伝統を感じる[めぼそ針]に、釣りに使う伝統工芸品の[加賀毛針]、そこから発展したフェザーアクセサリーと、さまざまなアイテムがそろいます。また人気なのは、加賀毛針を使ったオリジナルブローチの体験。
地元金沢に根付いた伝統技術のすばらしさを知り、楽しむことができるお店です。
針の上部にある糸を通す小さな穴「目穴」に、京都系技術と独自の工夫を施した縫い針「めぼそ針」は、初代の八郎兵衛さんが考案しました。糸が通しやすいと評判で、針先の形状が独自で丈夫、布を大切に扱えるといわれています。
加賀藩主により「めぼそ」という針の名前を頂戴しただけでなく、目細八郎兵衛という名前を代々継承されていることに、歴史も感じさせます。現在は、20代目の八郎兵衛さんが暖簾を守り受け継いでいらっしゃいます。
店内は陽光が差し込む明るく現代的な雰囲気ですが、その中に、昔ながらの看板が掲げられているのが印象的。針に関するさまざまな商品が並び、かわいらしい針山など、つい手にとり手芸などにいそしみたくなる気持ちになります。
最近は、針を使うことが無くなったといいますが、ボタンがとれたりスソがほつれたりと、意外と登場するのが、縫い針や待ち針、針山や糸、ミニハサミなどが入った裁縫セットです。「目細八郎兵衛商店」は、愛らしいハリネズミの針山があったり、入れ物ががま口スタイルだったりと、ひとつあれば重宝するセットが種類豊富にそろいます。
また、裁縫や手芸好きな方には、はじめての目細針セットがあり、かわいい絵柄の小箱に5種類2本ずつ入った縫い針セットもあります。
針を扱うことから釣り針もつくられていて、江戸時代、加賀百万石の前田家が統治した金沢は幕府からは厳しく監視され、武芸を積極的にすれば謀反の疑いをもたれるような時代でした。それで、釣りに興じた武士も多く、加賀毛針のようなすばらしい文化が育ったといいます。
1890(明治23)年に、第3回内国勧業博覧会が開催され、当時の17代目細八郎兵衛さんが「加賀毛針」を出展して以来、優れた伝統工芸に通じるともいわれ、鮎の毛針釣りをするファンに愛用されているのが加賀毛針です。
鮎釣りなども限られた方々だけの遊びになって、伝統工芸を守るために新しいものづくりで後世にも伝えていきたいという思い、そして、女性のお客様からの「こんなにキレイならアクセサリーとしてほしい」という要望などから、現代になり加賀毛針からインスピレーションを受けたフェザーアクセサリーも誕生しました。
天然羽毛を使うさまざまなアイテムがあり、お花の形をしたブローチや素材の良さを活かしたピアスやイヤリングといった美しい羽根のアクセサリーは、どれも存在感がありますよ。
事前に予約をしておけば、フェザーを使ったブローチなどをつくることができます。ほろほろ鳥などの落ちた羽根を染色した天然素材を使用。まず好きな色の羽根を7枚ほど選んだら、どんなブローチにするのか考えて、実際に置いてみます。その後、接着剤でくっつけるだけです。
羽根は、色だけでなく大小のサイズもあるので、一人として同じものができないそうです。自分だけのオリジナルを持てるのもいいですね。
この針を使うと、他が使えなくなるほどという「めぼそ針」は、一つは持っておきたい一度は使ってみたいと思える金沢の老舗による身近な工芸品。
刺繍など手芸人気もあるこの頃。あまり身近ではなかった「針」に興味が持てたり、自分みやげを選んだり。何かをはじめるきっかけに訪れてみるのもおすすめです。

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