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【笠間焼編②】「おめあて」の作家ものの器を探しにセレクトが光るギャラリー2店へ

  • 2021年10月24日
  • ことりっぷ


伝統に縛られず、陶芸家が自由に作陶できるのが笠間焼の魅力。笠間のギャラリーには、つくり手ごとに個性の異なる表情豊かなうつわが並びます。笠間焼をもっと楽しむなら、自分好みの作家さんを見つけるのが何よりの早道。今回は、笠間ギャラリーロード沿いにあり、オーナーのセレクトが光るアットホームな2つのギャラリーをご紹介します。
笠間では、10月29日から31日まで陶器・クラフトの人気イベント「陶と暮らし2021」も開催。暮らしを彩る素敵なうつわとともに、今後の「おめあて」にしたくなる作家さんを探してみてくださいね。
美しい緑のアプローチが出迎えてくれる「ギャラリー舞台」は、さまざまな個性を持つ地元・笠間のつくり手を知ってもらいたいという思いからスタートしたギャラリー。笠間を中心とした約35人の作家さんによる常設展示に加え、新しい感性を応援したいというオーナーが選んだ若手作家さんの個展・企画展も見どころです。
ギャラリーに並ぶのは、「料理すること」「食べること」をもっと楽しくしてくれる、暮らしに寄り添ったうつわ。軽やかで愛らしいものからどっしり重厚なものまで、さまざまなタイプを取りそろえています。土と釉薬のコンビネーションが魅力の大野香織さんのうつわは、和食にも洋食にも美しくマッチ。朝の自然光と夜のライティングの下では色合いが変化して見え、多彩な表情を生み出します。
ビアカップ、ぐい呑み、スープカップ、茶碗など、うつわのジャンルもさまざま。作家さんごとに独自の個性があり、同じ笠間焼でもつくり手によってまったく異なることに驚きます。どんなシーンで使おうか、料理はなにを盛り付けようかとイメージを広げながら、自分好みのうつわを探してみましょう。
普段づかいのものだけでなく、誰かに贈りたくなる一品も見つかります。光があたると虹のようにきらめく坂本新さんのうつわのシリーズは、特別なギフトにもぴったり。手に取ってうつわを眺めていると、ギャラリーのスタッフがさりげなく、つくり手の特徴やこだわりなどを教えてくれます。どんな思いでつくられているのかを知ると、その作家さんのほかのうつわも気になってくるから不思議。知れば知るほど、笠間焼の世界に魅了されていきますよ。
片流れの屋根とウッドデッキが目印の「ギャラリーさら紗」。木の温もりあふれる店内には、笠間・益子を中心とした50〜60人のつくり手の作品がそろいます。和洋を問わず、シンプルながらも質感豊かなうつわの数々は、ひとつひとつ手ざわりを確かめてみたくなるものばかり。使えば使うほど愛着がわき、気づけば暮らしに欠かせないものになっています。
小さなギャラリーですがラインナップは実に豊富。常設展のほか、定期的に開かれる個展・企画展も楽しみです。棚やテーブルにはぎっしりとうつわが並び、眺めているだけでワクワク。パッと目につく手前のものだけでなく、じっくり奥の方まで目を行き届かせて、気になる一品を探してみましょう。隠れたところに、思わぬ宝物を発見できるかもしれませんよ。
中には陶器市などで行列ができる人気のつくり手の作品もあり、ゆっくり見て確かめられるのがうれしいかぎり。気になるうつわを見つけたら、作家さんの名前を尋ねてみましょう。笠間焼に造詣の深いオーナーから、来歴や作陶のこだわりなどを詳しく教えてもらえますよ。アットホームな雰囲気の中で話していると、笠間焼をより身近に感じられます。
傾斜を描いた大きなリムが素敵なうつわは、鈴木まるみさんによるポタージュ碗。コーンポタージュの黄色やヴィシソワーズのクリーム色がよく映えそうです。ポタージュに限らず、サラダやシリアル、フルーツなど、さまざまな盛り付けを試してみて。
お気に入りのうつわはもちろん、今後注目したい作家さんも見つかる「ギャラリーさら紗」。時間を忘れて宝探しを楽しんでくださいね。
「ことりっぷマガジン秋号 Vol.30」では、陶芸の兄弟産地・茨城県笠間市&栃木県益子町のうつわやギャラリーとともに、うつわ使いの参考にしたいカフェやふたつのまちの素敵なスイーツを紹介しています。東京からアクセスしやすく、秋は陶芸市も開かれ、ゆっくりおさんぽするのにぴったり。ぜひご覧ください。

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