全国随一の枝豆王国の新潟県。その中でも枝豆の生産が盛んな長岡市で〈第7回世界えだまめ早食い選手権〉が2024年7月21日に開催されます。本戦開催を1週間後に控えた7月14日、東京・渋谷で東京予選が開かれました。
振る舞われた「おつな姫」「味風香」「陽恵」「新潟系14号」。
新潟県は枝豆の作付面積が全国1位。一方で出荷量は全国7位です。なぜ作付面積と出荷量で差があるかというと新潟の人たちが大の枝豆好きだから。とある新潟県民は「新潟県民は、他県の人が想像する以上に枝豆を食べる」と言います。おつまみだけでなく、おやつにも枝豆を食べています。
新潟県内で栽培される枝豆は40種類以上あり、いくつもの品種がリレー形式で栽培。6月から9月にかけて途切れることなく収穫されます。
その採れたての枝豆をゆでて、ザルいっぱいに盛るのが新潟では夏の風物詩です。その枝豆が盛られた様子を「新潟えだまめ盛」と命名して2023年8月からPRも開始されました。
『世界えだまめ早食い選手権』は枝豆の名産地、長岡市で開催されます。この選手権は、100秒間でいかにたくさんの枝豆を食べられるかを競うもので、個人戦と3人1チームの団体戦が行われます。
選手権ではいくつかのルールがあります。食べるときは必ず豆の鞘(さや)を口の近くまで運ばなくてはならず、枝豆を鞘(さや)ごと全部食べることは禁止といったもの。また枝豆の粒が落ちたら、ペナルティとして1粒あたり5グラムが差し引かれます。生産者への敬意を込めて、きれいに食べることも求められます。
今回渋谷で開催された東京予選は個人戦で、昨年に続き2回目。2部にわたって行われた予選には、100人以上が出場して上位15名ほどの本戦出場枠を目指して熱い戦いを繰り広げました。今回の参加者には昨年東京予選を勝ち抜き、本選で準優勝を勝ち取った強者も含まれています。
出場者が早食いに挑む姿は真剣そのもの
参加者は6人ずつに分かれてステージ上で枝豆の早食いを競います。「えだまめファイッ!」の掛け声のあと、顔をテーブルの上の枝豆に近づけて、一心不乱に枝豆の早食いに挑む出場者たち。
食べ終わった枝豆の重さを計量して、配布した量と差し引き。
100秒後、残った枝豆の量が計量されます。計測結果が発表されるごとに会場のオーディエンスからどよめきが上がったり、拍手が鳴り響いたりと大盛り上がり!
今回の出場者の中で、トップで予選を通過したのは、100秒で100グラムもの枝豆を食べた2名。上位入賞者のうち15名が、長岡市で開かれる本選への参加枠を勝ち取りました。
なお、本戦が“世界大会”と称するのは大袈裟ではありません。すでに締め切られた本戦の参加申し込みは、アメリカなど海外、そして全国各地から枝豆の早食いに闘志を燃やす参加者が出場予定です。
会場では日本酒やお米に郷土料理など新潟のグルメも!7月に収穫される4種類の枝豆が大きなザルに山盛りに。
東京予選のイベントとしての正式名称は〈新潟えだまめ盛フェス featuring 世界えだまめ早食い選手権 東京予選〉。会場には主催地長岡市から、100キロ以上の枝豆が持ち込まれ会場は枝豆の香りが充満。大きなザルに山盛りにされた枝豆は出場者だけでなく会場のオーディエンスにも振る舞われました。
長岡市では9月21日に〈越後長岡酒の陣〉という日本酒イベントも開催予定。
枝豆のザル盛りのそばには、新潟県内33の酒蔵から日本酒が1銘柄ずつ出品され、試飲できるコーナーもあって大人気。特に長岡市は全国で京都市に次いで酒蔵の多い土地で市内には16の酒蔵があり個性を競っています。9月には長岡で日本酒のイベントも行われる予定です。
新潟自慢のお米。ツヤツヤ〜!
さらに、新潟のグルメを楽しんでもらおうと、新鮮な野菜、おかず味噌、分厚い油揚げの栃尾揚げ、お味噌汁までがブッフェ形式で提供。さらに自慢のお米は、「コシヒカリ」、「新之助」、長岡のプレミアムなブランド米の「金匠」と3種類が用意されていて会場は大いに盛り上がりました。
7月21日にJR長岡駅近くの〈アオーレ長岡〉で行われる〈第7回世界えだまめ早食い選手権〉。会場では〈えだまめマルシェ〉と称して、長岡市や近隣から飲食店が出店します。長岡農協がとれたて蒸したての枝豆のも販売される予定です。
枝豆のキャラクター、マメリンも長岡で待っています!
〈第7回世界えだまめ早食い選手権〉の優勝賞金は、個人戦5万円、団体戦10万円。枝豆の早食いにかける出場者たちの熱気と枝豆をはじめとする新潟のグルメを味わいに足を伸ばしてみては?
information
第7回世界えだまめ早食い選手権
開催日:2024年7月21日(日)
会場:新潟県長岡市大手通1-4-10 アオーレ長岡
Web:世界えだまめ早食い選手権公式サイト
writer profile
Saori Nozaki
野崎さおり
のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。