All Aboutが募集している「資産3000万円達成エピソード」から、実際に3000万円にたどり着いた人たちがどのような道のりをたどってきたのかを見ていきます。今回は埼玉県在住43歳女性が3000万円に到達するまでのエピソードです。
資産形成をする上で「3000万円」を目標にしている方は多いのではないでしょうか。投資熱の高まりもあってか、この金額を目指す趣旨のコンテンツも増えているように感じます。
ここではAll Aboutが継続的に募集している「資産3000万円達成エピソード」から、さまざまな3000万円の到達ケースをのぞき見していきます。
教科書通りではないリアルなエピソードの数々。皆さんの資産形成のモチベーションになれば幸いです。
■資産3000万円達成・回答者プロフィール
年齢性別：43歳女性
同居家族構成：本人のみ
居住地：埼玉県
職業：会社員
世帯年収：500万円
世帯金融資産：現預金300万円、リスク資産3600万円
資産3000万円に到達した年齢や時期：37歳（2017年）
▼リスク資産内訳（※詳細が不明なものも原文ママ記載）
・投資信託：20万円
・米国株：3580万円
■「早期リタイアを目指し本気の節約生活をスタート」
37歳で資産3000万円を達成したという今回の投稿者女性。
お金を本格的に貯めるきっかけは「FIREして世界一周旅行や防音室付きの戸建てに住みたいと思った」ことだったと語ります。
実現するため20代から「生活コストを極限まで下げ、徹底的にお金を使わない方向へ振り切り、そのまま低い生活コストを維持し続けた」と話が始まります。
■「あらゆる手段で生活コストを削り20代で1000万円到達」
まず資産500万円は「25歳くらいまで」に達成したとのこと。
具体的な資産形成方法は、「生活費を削って月8万円で生活し月8万円を貯金。（生活費の）内訳は家賃4万6000円、水道光熱費7000円、携帯・通信費1000円、食費1万円、ガソリン1万円、電車代・服・日用品6000円」と詳細に記録してきた様子。
「携帯はモバイルWi-Fiを常時持ち歩き、電話はSkype番号を取って無料電話を使用。エアコンはつけず扇風機とカーボンヒーターを使用。米は農家から10kg3000円で買い、9カ月持たせる。外食は週に一度2000円まで。その他の食事はほぼ納豆ご飯一品のみ。所持カード等は楽天経済圏に統一。ただし、ポイントや特典があれば他カードを申し込む。靴下や服は穴が開いたら縫って着る。車は中古で安い軽を買う。車も車検も自動車保険も相見積を取り、安いところに入る。入院保険などには一切入らない。日本は医療保障が充実しているので必要ない」と文字通り徹底した節約で、目標に向けてまい進していったとのこと。
その結果「28歳くらいまで」に資産1000万円に到達。
月8万円の生活は変えず「月12万円とボーナスは全額貯金。電車通勤は途中でお金を使う誘惑が多いので車通勤の会社へ転職し、正解だった。トイレ、お茶飲み、歯磨きなどは会社で行う。会社で祝い金が出る資格を取る」。また「米REIT投資に挑戦し、400万円儲けた」と投資での成功もあったそうです。
■「資産が増えても生活レベルをとにかく上げない」
その後も月8万円での生活は続き、昇給とともに月の貯金額も「14万円」になったそう。
資産2000万円も「33歳くらいまで」に達成。ただ「米REITが下がってきて、配当金のような形でもらった分、さらに利益が減るとわかりやめた。米株は損してばかりだった。良い株の探し方がわからなかった。日本株を楽天の他、3〜4銘柄買った」と運用では苦戦が続いていたとも。
大台の資産3000万円には「37歳くらい」で到達。その頃の生活費は「月9万円」、月の貯金額は変わらず「14万円」。「米株はよく知る会社を買うと良いと聞き、マイクロソフト、グーグル、アマゾンを買った」とあります。
現在は4000万円近い資産のある投稿者。
それでも生活スタイルは従来通り。「生活レベルを上げない。月約10万円で生活。月15万円は貯金。ボーナスは全額貯金。（髪型を）散髪に行かずともバレないスーパーロングにした。白髪染めは黒髪シャンプーを使用。米を洗って炊くコストと時間を考え、パックご飯に変えた。ガソリンを使う遠出を減らした。コロナで外出しない癖ができていたので問題なかった。コロナ禍で米株が下がった時にマイクロソフト、グーグルを買い足し、“コロ成金”になった」。ただ日本株については「今後若い人口が増えないので全て売却した」そうです。
■「目標達成はまだまだ。労働に縛られず暮らしたい」
資産を増やす上でもっとも効果的だったことはなにか、との問いには、生活コストを極限まで下げた生活にくわえ、「S&P500に入るような大型株を決算に合わせ前もって買い、決算前の高値になったタイミングで売り抜ける。資金の全額を掛ければ短期売買でもそれなりの額が儲かる」と投資の工夫も紹介。
ご本人の中では「3000万円の時」が1番達成感があったそう。いっぽうで「株価が上がらない時は本当に増えなかった。買う株やタイミングを間違っていたと今になって思う」と振り返り、「子供の時から金融教育を受けたかった。難しいものではなく例えばお年玉で株を運用するなど」とコメントがあります。
3000万円という資産について、「目標達成にはまだほど遠い。労働に縛られず自由に暮らしたい」ともっと上を目標にしているという投稿者。
最後に資産形成中の方には、「生活資金を徹底的に抑えること。情報弱者は人生負け組の最大要因。ネットに踊らされず駆使できるスキルを身に付けること。ネットの情報を鵜呑みにせず取捨選択できる知識を身に付けること」とアドバイスを送っていました。
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あるじゃん 編集部
