A: 植物工場には、主に屋外で行われてきた従来の農業と比べて多くのメリットがある。まず、天候の変化に左右されないため作物を周期的に安定供給することができる。これにより、出荷のサイクルを短くするとともに収穫量を増やすことが可能となる。屋内で育てるため、汚れが少なく洗わずに食べられる。また、病害虫の被害を受けないため、農薬を使用する必要がなくなる。さらに、高齢者や障害者でも働きやすいため、雇用確保にもつながる。光源にLED照明などを使用することで、電気代を安くすることも可能だ。
A: 合同会社アグリプロジェクトが運営する「野菜工房」では、太陽光を一切使わない完全人工光型の植物工場で、レタスなどの野菜を生産して好評を得ている。(株)みらいの植物工場「GREEN ROOM」も同様だ。また、従来の施設園芸を改良して、環境制御システムを導入したり作業を機械化したりして、植物工場に近い状況下で花を生産している花卉農家もある。一方、福井県の(株)アクアファームでは、レタスを栽培する植物工場で障害者を雇うことにより、就労支援の促進に一役買っている。