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海野和男のデジタル昆虫記

パスト連写

パスト連写
2012年08月23日

 カシオのZRシリーズにあるパスト連写は、たやすく飛び立つ昆虫を撮ることができる優れた機能だ。けれど、動きの速い昆虫では、翅が曲がったり,ちぎれて写ったりと問題は多い。コンニャク現象の一種である。
 上はモンキチョウの求愛飛翔。チョウはゆっくりなのでコンニャク現象は起こりにくいが、翅の動きの速い小型の種類や、飛び方の早いタテハでは,問題になることも多い。
 下はトノサマバッタ。盛大に羽がゆがんでいる。何回かトライしたが、とうとう撮れなかった。昨年はやはり何度もトライしてショウリョウバッタとクルマバッタモドキでうまくいった。機種はZR200だから、そのあたりは特にZR300が悪いわけではない。高感度に強くなったのでむしろよいはずだ。トノサマバッタは小諸では少ないが、また次に見つけたときにチャレンジしたい。
 この現象はCMOSを使ったビデオカメラや一眼レフでのビデオでも速い動きのものを写すとゆがんで写ったりするのと同じと思う。これを防ぐには全画素同時読み取りができないと難しいのだろう。
 ぼくが使っているE3iなどの産業用の高速度ビデオカメラでは、このような現象は起こらないようだ。電子シャッターを使っているのだから,似たことが起こってもおかしくないと思うのだが,恐らくは全画素同時読み取りのグローバルシャッターになっているのだろう。そうでなければ、元々計測用のカメラだから,こんなことが起こったら大変だ。
 民生用のカメラの電子シャッターはローリングシャッターといって、画面をいくつかに分けて、順次記録していく方式らしい。これだと記録に時間差が生ずることになる。これに対しグローバルシャッターというのがある。これは全画素同時読み込みだ。グローバルシャッターはコンニャク現象が起こらないから動画用には最適である。恐らく高速連写にも有効ではないかと思う。1/3インチのグローバルシャッター搭載のCMOSがあるそうだから,搭載機が待たれる。
動画一覧にクルマバッタモドキのハイスピード飛翔をアップしました

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