子どもが作ったドラゴン→親は「何、そのゴミみたいなやつ」と言う!ゴミ箱が「ドラゴンの墓場だ」と思う子どもの気持ちに理解を示したい【作者に聞く】

  • 2025年3月17日
  • Walkerplus

子どもが作った創作物。見た目や置き場所の問題で、子どもの創作物を捨ててしまうこともあるだろう。大人にとっては“不要”なものかもしれない。しかし、子ども側には形にしていく過程やコンセプトもある。そんな子どものころの体験「そうぞうのじかん」を描いた野森ノケ(@nomori_noke)さんに制作の経緯を聞いた。


■作ったものを持ち帰っても置き場所はなく、ゴミ箱に直行。子どもの心に何が残る?
【漫画】本編を読む
【漫画】本編を読む / 画像提供:野森ノケ(@nomori_noke)

本作はXに投稿されると、4.9万もの「いいね」を獲得。子どものころ同じような経験をした方がたくさんいたはずだが大人になると忘れてしまい、本作を読んでまた思い出すことができた人も多い。野森ノケさんは、どのような状況で本作を描こうと思ったのだろうか?

そうぞうのじかん(2)
そうぞうのじかん(2) / 画像提供:野森ノケ(@nomori_noke)

野森ノケさん:「子どもの頃見えていた世界は本当に豊かで、想像力にあふれていたなと思うことがよくあります。また、自分自身も大人からの何気ない一言で世界や自分の作品の見え方がガラリと変わってしまった経験があります。それでも今も何かをつくることが好きでいられるのは、いろいろな人に温かな言葉をもらい、支えられてきたからなのだなと思います。そのことを少しでも表現できたらと思いこの漫画を描きました」

そうぞうのじかん(3)
そうぞうのじかん(3) / 画像提供:野森ノケ(@nomori_noke)

子どもが作ったものを親は「何、そのゴミみたいなやつ」と言う。持ち帰っても置き場所はなく、ゴミ箱に直行だ。しかし、子ども同士では同じ世界観で遊ぶことができた。その瞬間は、創作物がまるで本物のように描かれているところにも注目して欲しい。野森ノケさんが制作するうえで、こだわったところを聞くと、

そうぞうのじかん(5)
そうぞうのじかん(5) / 画像提供:野森ノケ(@nomori_noke)

野森ノケさん:「子どもが大切に持ち帰ったドラゴンが『ゴミ』になる瞬間と、逆に『ゴミ』だと思っていたものが生き生きとしたドラゴンになる瞬間を大切にしました。背景として子どもの作品を『ゴミみたい』と言ってしまう家庭の余裕のなさを、主人公の家の狭さや服装で表現しました。主人公がつくった実際の作品も、創意工夫の跡が伝わるよう心がけました。子どもの『そうぞう』について、自分なりのメッセージを込めました。読んでくださった方に何かを感じてもらえたらうれしいです」と話す。

そうぞうのじかん(7)
そうぞうのじかん(7) / 画像提供:野森ノケ(@nomori_noke)

4.9万いいねという反響については、「子ども時代の『そうぞう』について、多くの方がさまざまな立場から共感してくださり、多角的な反応をいただけたことがうれしいです。少しでも『そうぞうのじかん』を心から楽しみ続けられる人が増えるきっかけになれたら、これ以上うれしいことはないなと思います」

野森ノケさんは、ほかにも「日常の中でちょっと生きづらさを感じる瞬間をテーマに漫画を描いています。これからも思ったことや感じたことを作品にしていきたいです」と話す。


取材協力:野森ノケ(@nomori_noke)

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