
どんな銀行なんだよ、と思わず強盗も突っ込む / 漫画=雪のヤドカリ
動物、お金、食文化などさまざまなモチーフを題材に、シリアスとギャグを詰め込んだ4コマ漫画を描くのは、漫画家・イラストレーターとして活躍する雪のヤドカリ(@yukinohotel)さん。意味がわかるとおもしろい、じわじわ笑えてくる「癖になる文学的なオチ」を味わってみてください。
今回は、強盗で押し入った銀行で巻き込まれたメルヘンな展開などを含む、「動物」をモチーフにした4コマ漫画をご紹介します。
■ある日 銀行の中 クマさんに出会った
1話「常識人」1-1 / 漫画=雪のヤドカリ
1話「常識人」1-2 / 漫画=雪のヤドカリ
1話「常識人」1-3 / 漫画=雪のヤドカリ
強盗しようとしたら通貨がまさかのドングリだった。という独特な展開が特徴的な本作、作者の雪のヤドカリさんに今回のストーリーを着想したタイミングについて伺うと、「UFJ銀行で順番待ちしてるときに思いつきました。銀行に行くとやはり、強盗が突入してくる妄想をするのですが、そこでどうやったら強盗を困惑させられるかな~と思ってフムフムと考えた結果、通貨がドングリになりました」と教えてくれた。
人間と動物が同じ社会で生活しているような描写が印象的だが、作者が思う最強の動物について尋ねると、「ヒグマですね…。ライオンとかカバも強いって聞きますけど、日本では身近じゃないし、建物の中にいれば大丈夫でしょって感じがするんですが、ヒグマは普通にピンポン鳴らして入ってきそうで本当に怖いです」と語った。
また、動物を描く際に気をつけていることがあるという。「可哀想な目に遭わせないことですね。人間がメインで死ぬ話は感動モノ以外にもサスペンスでもミステリーでもよく目にしますが、動物がメインで死ぬ話はほぼ感動モノなイメージがあって…。創作の上では動物が死ぬ方が心理的抵抗感が強いんだろうなあと思うので、スッキリ読んでもらうためにもここは気を付けています」と話した。
ゴリラの方が常識的だったり、強盗よりお客さんのクマが強そうだったりと、一風変わったオチが癖になるこの4コマ作品。ぜひこの世界観を体感してほしい。
取材協力:雪のヤドカリ@yukinohotel