
ふに・無9(@funi_mu9)さんがX(旧:Twitter)にて連載している漫画「怪異と僕シリーズ」が話題だ。普通の人には見えないお化けのような存在“怪異”と会話ができる少年を主人公にした本作は、「見える」人間として懸命に怪異を理解しようとする少年の姿や、少年を助けてくれる怪異と襲おうとする怪異の戦いなど、さまざまなアプローチで物語が描かれている。今回はその中から「人助け」というエピソードを紹介するとともに、作者のふに・無9さんに話を聞いた。
■「どこかに人との共通点を持たせて、馴染みやすさと不気味さのバランスが取れるように」
本作のような怪異話を描き始めた理由について、ふに・無9さんは「幼少の頃、同級生に“幽霊が見える“という子がいました。私自身はその頃オカルトに興味がなく、その子の話を真剣に聞いて受け止めることができませんでした。話の真偽はともかく、もっと正面から受け止められていたらな、と数年を経て、その子と再会したときに思ったのがきっかけです」と告白。
カラーイラストで一場面を描き、そこから物語がスタートするのも印象的だが、「漫画の投稿を始める前、元々はイラスト一枚のみで投稿をしていました。そのときに、一枚のイラストでどこまで物語を伝えられるのか、想像を掻き立てられるのか、という部分に凝っていました。その名残りから、今の形になりました」と、現在のスタイルが生まれた意外な経緯を明かす。
本作のキーとなるのは、何と言っても“怪異”の存在。毎回さまざまな造形の怪異が登場するが、それらを描く上でどのようなことを意識して描いているのだろうか。ふに・無9さんは「怪異は人間とは違う存在ですが、どこかに人との共通点を持たせて、馴染みやすさと不気味さのバランスが取れるようにしています」と、そのこだわりを教えてくれた。
最後に、「拙作ではありますが、私の漫画を読んでくださる方々には感謝しきりであります。漫画『怪異さんと俺』と、もう一作『3〇3号室の神さま』もX(旧:Twitter)ほかにて定期投稿しておりますので、今後ともお付き合い伏してお願い申し上げます」と読者へメッセージを寄せた。
取材協力:ふに・無9(@funi_mu9)