
理容室の前でくるくると回る赤・白・青の看板「サインポール」。見れば一目でそこが理容室だとわかるおなじみのマークは、実は世界共通なのだそう。けれど、アフリカではまさかのサインポールが存在して……?
漫画家の五箇野人(@gokayajin)さんは、ゲッサン(小学館)で連載中の「海外 縁にまかせて歩くだけ。」(単行本第1巻は2023年10月12日発売)や、「つかれたときに読む海外旅日記」(単行本第4巻は2023年10月12日発売)など、海外で体験した出来事を作品に描く人気の作家。SNSやブログでも作品を発表しており、2023年12月に公開した「海外理髪店の万国共通と異端。」では、アフリカを旅する中で遭遇した独創的な“サインポール”を取り上げている。
津々浦々を旅する中で、どこの国でも縞模様のサインポールを見たという五箇野人さん。そんな共通点のおもしろさをアフリカの理髪店の店員に話すと、彼らは「こっちのほうがよくね?」と自店のサインポールを自慢する。そこには、回転するポールにカットモデルの写真を何枚も貼った、世界でここにしかないサインポールがあった……、というエピソードだ。読者からは「ナイスアイデア」「これはあり」と反響を呼んだ同作のこぼれ話を五箇野人さんに訊いた。
■「何で赤と青を回すんだ」素朴な疑問がおなじみのアレを唯一無二に
――万国共通だからこそ、なおユニークなサインポールです。最初に気づいたときはどんな印象でしたか?
【五箇野人】とりあえず店頭で回ってるので凝視せずに「サインポールだな」とは認識だけして特に気に留めてませんでした。ただ、近づいて紳士たちにあいさつしてその異彩さに気づいて興奮しました。
――このサインポールは手作りだそうですが、作った理由などのお話はありましたか?
【五箇野人】紳士の話しぶりからは、何で赤と青を回すんだという純粋な疑問とまわりとの差別化がキッカケのようでした。
――ブログの写真も楽しそうな店構えで、紳士たちの笑顔もすてきです。紳士たちとのお話の中で理容室についてのこぼれ話や思い出に残った会話があれば教えてください。
【五箇野人】アフリカなので現地の人とは違う自分のようなストレートの髪に興味を持って頂きました。実際触ってもらったりしてそういう交流も楽しかったです。
取材協力:五箇野人(@gokayajin)