
一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描き下ろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、「同人即売会」のコスプレスペースについての思い出。これまで趣味でコスプレをしたことはあったものの、他のレイヤーと交流したことはなかったそう。
■レイヤーを撮影する際の注意点とは?
コスプレイヤーが集うスペースに1人で訪れたえるぽぴさん。すると同じ作品のキャラクターに扮する人から声をかけられる。初めて人前でコスプレを披露することに、緊張や不安はあったのか聞いてみた。
「不思議と緊張感はあまりありませんでした……!コスプレをしていると謎の高揚感が湧いてきて(いわゆる無敵モード)、不安より楽しいが勝っている感覚になるんです」
写真を撮ってもらい、かわいいと褒めてもらい、激しい喜びを感じるえるぽぴさん。ちなみにレイヤーを撮影する時の注意点は、何かあるのだろうか?
「物珍しいのはわかりますが、遠くから勝手に写真を撮るのだけは絶対にダメです!一言『写真を撮らせてください』と言えば大抵のレイヤーさんは快く応じてくれるので、必ず声はかけましょう……!」
当時コスプレ界には名刺文化があり、自分の顔写真や名前、サイトのIDなどを記載して、キャラクターごとに配布していたのだそう。これが近年また流行しはじめているそうだが、きっかけや理由についてえるぽぴさんの見解を聞かせてもらった。
「完全な憶測ですが、近年流行してる平成レトロブームの影響で若いレイヤーさんには名刺文化が新鮮に映り、私たちのような古参のレイヤーには懐かしさを感じるからなのかなと思いました……!」
初心者レイヤーのえるぽぴさんだが、優しいベテランレイヤーさんのおかげで多くの人たちと交流できたそう。ベテランとなった現在では、逆に初心者に声をかけたりしているのだろうか。
「積極的に人と関わるタイプではないので、そういったことはあまりないですね……!でもいつか困っている誰かを導ける存在になれたらな〜と思います」
初めて売り手として参加した同人即売会は、多くの人と交流できたこともあってずっと楽しかったそう。次回はどんな体験が待っているのだろう。今後の展開も楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京