【漫画】背筋が凍る読後感!「お前、もう大人になれないよ」にコメント殺到!!ネタバレ解説

  • 2023年2月10日
  • Walkerplus

少年たちが家を出て、森で生活する数日を描く大家(@ksyjkysk)さんの創作漫画『僕らの夏と灰』。森に棲みつく化け物と対峙し、大きく成長を遂げたと思っていた主人公。病室で目を覚ますと「あーあ、見つかっちゃったな。お前、もう大人になれないよ」と、誰かに告げられる。ラストのセリフに背筋がヒヤリ!予想のつかない展開に1.8万いいねが届く他、「え?どう言うこと?」「大人になるのがダメってこと?」と、解釈に戸惑う声も多かった。今回は、制作の裏側についても併せて紹介していく。構成がわかると、より背筋がゾクリとするぞ。



■前半は叙述トリックで、読者をミスリードさせていた!?
本作は、「大人になりたい」「コンプレックスをなくしたい」と、自分を変えたいと思う子供たちが、家を出て森で生活をするところからスタートする。しかし、その森の奥には「灰入道」という化け物が棲んでいた。深夜、野宿を決行する彼らは、化け物に遭遇する。

「帰ろうよ」と怖気付く子もいたが、恭介は「灰入道を倒そう!」とを提案する。そして、正体不明の生物のため、崖から落とすのが一番いいのでは?と言う結論に至る。いじめられっ子、自信がなくて消極的、友達にも先生にもバカにされて、悔しい思いを抱えている少年たちは、灰入道を倒すことで自分の殻を破り、新しい一歩を踏み出せるのではないかと思ったのだ。

そして、少年たちは灰入道を倒すために、それぞれが役割を担う。みんなで力を合わせて、化け物を崖から落とすことに成功した。「やったね。成し遂げた」と、うれしそうな子供たち。

そんな心の成長ストーリーが一転、中盤で展開が大きく変わっていく。一緒にいたはずの友達がいなくなり、物理的攻撃も加えて、崖に落としたはずの灰入道が再び現れる。

灰入道に追われ、カズが森の中で逃げ回っていると、その姿は消防団員だったことが判明する。この展開について、大家さんは「もともとこの話は最初から消防団に発見されるまで、カズの妄想です」と、驚きの設定を話してくれた。

大家:「崖から落ちたけど、かすり傷で済んだといっていますが、この出来事でかすり傷どころかカズ以外の全員死んでしまいました。この時点で生き残ったカズだけ何らかの影響により、幻聴幻覚を患ってしまいました。灰入道の仕業です」

大家:「カズの妄想を具現化して、あたかもみんな生きているよう見せていました。作中に出ていた灰入道の姿をしたものは、実際に灰入道が見せた幻覚で、正体は捜索に出ていた消防団員でした。灰入道は、カズに人殺しをさせるように仕向けたんですね。遊ばれていたわけです」

大家:「瓦礫に傷だらけの足が映ったコマがありますが、これはひよりの足で、包帯が巻かれています。この包帯は一度家から戻ってきたカズによって巻かれたもの、つまりひよりが崖から落ちた後でカズによって巻かれたものです」

実は子供たちは、崖から落ちて、カズだけ生き残ったというラスト。最後の一言は、カズを弄んだ灰入道のセリフだと思って読むと、ストーリーの全てが回収される。



取材協力:大家(@ksyjkysk)

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