
洋裁本によく登場する布地の名称「布地の耳」「タテ地」「ヨコ地」「バイアス」「布幅と用尺」について解説します。どれもそのままの意味を持った呼び名ですが、本来の意味を再確認して、布地の扱い方や裁断、購入する際の参考にお役立てください!

今回は布地の各名称についてご紹介します。洋服や小物を作っていく際に欠かせない用語や、注意したいポイントなども併せてご紹介していくので、ぜひ一緒に覚えていきましょう。
布地の耳

布地を広げた時に、両端にあたる部分が「布地の耳」です。

ブランドの布地はこの耳部分にブランド名がプリントされている場合もあります。布地の耳はゆがみが出やすい部分なので、基本的には使わないことをおすすめします。

ただ例外もあり、耳の部分をあえて使用するデザインや型紙によって布幅がギリギリのときは、やむを得ず使うこともあります。
タテ地

「タテ地」は先ほどの耳と並行になる方向の布目のことです。

タテ地はニット素材やストレッチ素材を除いて、伸びにくい性質があります。

ブティック社で発刊している本の型紙にはよく矢印(↓)が書いてありますが、この矢印をタテ地の布目に合わせて配置しましょう。
ヨコ地

先ほどご紹介したタテ地と直角にあたる方向が「ヨコ地」になります。

タテ地に比べてヨコ地の方が少しだけ伸びがあります。
バイアス

バイアスとは「斜め」という意味で、タテ地やヨコ地に対して45度の角度を「正バイアス」といいます。

バイアスはとても伸びやすいので、無理に引っ張ると布地がゆがんでしまう原因になります。取り扱いには注意しましょう。

また、この伸びを利用して作ったものがバイアステープです。

タテ地で同じように裁断したテープと比べると、バイアスで作ったテープの方が衿ぐりや袖ぐりのカーブに馴染むテープが作れます。
布幅と用尺

耳から耳まで、もしくは耳部分を除いた横方向の長さのことを「布幅」といいます。

布幅は色々ありますが、一般的にはシングル幅90cm、普通幅110cm、ダブル幅は140cmと、大きく分けて3種類です。

ブティック社の本では作品の作り方ページに、材料とサイズの表が掲載されています。
布地の素材や名前が書かれている欄に、「107cm幅」などの表記がありますが、これが布地の布幅です。

また作品を作る際に、必要な布地の長さを「用尺」と言います。
作りたいサイズを見ていくと、必要な用尺が書いてあるので、布地を購入するときの目安にしましょう。

布地のタテ地やヨコ地など、各名称について解説しましたが、いかがでしたか?
【使用した布地】
株式会社 コッカ https://www.kokka.co.jp/
YouTube動画
こちらで紹介した手順は動画で見ることができます。是非ご覧ください。
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