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トールペイント”たは トールペインティングと呼ばれている作品を描くために必要な基本的な情報について、分かりやすくまとめました!絵の具を使って、陶器や木、ブリキ、ガラスなど、色々なものに独特の手法で描いていきます。優しい仕上がりが特徴です。
基本的なストローク
*カンマストローク
筆を置いて筆圧をかけます。
![lbs4785_p80_flow_1_1604464178](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/tmp/lbs4785_p80_flow_1_1604464178.jpeg)
ゆっくり力を抜きながら手前方向に筆を引きます。
*Cストローク
筆先のエッジを使いながら横にすべらせるように入ります。
![lbs4785_p80_flow_3_1604464476](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/tmp/lbs4785_p80_flow_3_1604464476.jpeg)
ゆっくり力を抜きながら筆を立てていきます。
*Sストローク
筆先のエッジを使いながら横にすべらせるように入ってカーブさせます。
![lbs4785_p80_flow_5_1604464524](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/tmp/lbs4785_p80_flow_5_1604464524.jpeg)
ゆっくり力を抜きながら筆を立てていき、最後は斜め手前に抜きます
*サイドローディング
筆の穂先の片方に絵の具をつけます。
![lbs4785_p80_flow_7_1604464569](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/tmp/lbs4785_p80_flow_7_1604464569.jpeg)
パレット上で前後に筆を動かして絵の具をなじませてから描きます。
*ダブルローディング
筆の穂先の両方に別々の色の絵の具をつけます。
![lbs4785_p80_flow_9_1604464610](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/tmp/lbs4785_p80_flow_9_1604464610.jpeg)
パレット上で前後に筆を動かして絵の具をなじませてから描きます。
*ドット
スタイラス(鉄筆)または細い筆の柄の先に絵の具をつけます。
![lbs4785_p80_flow_11_1604464652](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_11_1604464652.jpeg)
垂直に立ててドット(水玉、点)を描きます。毎回絵の具をつけ直すと同じ大きさの点が描け、一気に数個描けば点は段々小さくなります。
サイドローディング レッスン
*Cストロークで花びらを描く
① Cストロークで5弁の花びらを描いていく。
![lbs4785_p80_flow_13_1604464713](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_13_1604464713.jpeg)
② 紙を回しながら、サイドローディングの筆で描く。
![lbs4785_p80_flow_14_1604464769](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_14_1604464769.jpeg)
③ 最後にドットで花芯を入れる。
*ストロークを組み合わせてバラを描く
① 筆圧に強弱をつけたCストローク。(ラッフルクレセント)
② 内側にCストローク。
③ 手前をCストロークで閉じる。
④-⑤ 中心から両サイドにカンマストローク。
⑥-⑦ 中心に向かって両サイドに、カンマストローク。
⑧ 手前をカンマストロークで閉じる。
⑨小さなカンマストロークでガクを入れ、ラインを引いて完成。
用具と材料〈筆〉
*平筆
![lbs4785_p80_flow_24_1604465774](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_24_1604465774.jpeg)
毛を平らに押さえ、穂先も一直線に揃えられています。面を塗る場合、エッジを使って線を描く場合などもっとも使用頻度の高い筆です。サイドローディングやダブルローディングなどもこの平筆で描きます。
*丸筆
![lbs4785_p80_flow_25_1604465799](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_25_1604465799.jpeg)
毛を束ねた形で、穂先に方向性がないので線描、面塗り、どちらにも使えます。トールペイントではCストロークやカンマストロークなどを自由にいきいきと描くことができます。
*ライナー筆
![lbs4785_p80_flow_26_1604465823](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_26_1604465823.jpeg)
毛足が長く、細い筆です。細い線、長い線、繊細な部分を描くのに欠かせない筆です。
*スクリプト筆
![lbs4785_p80_flow_27_1604465845](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_27_1604465845.jpeg)
ライナーよりも毛足が長く、なめらかで長く細い線を描くことができます。(スクリプト・ライナー筆という名称で書かれている場合もあります。)
*スティップラー筆
![lbs4785_p80_flow_28_1604465860](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_28_1604465860.jpeg)
穂先を斜めに切った丸筆で、たたくようにして使います。乾いたままの筆に絵の具をつけて一旦拭き取り、それをたたいてぼかしを入れるときに使います。
*フィルバート筆
![lbs4785_p80_flow_29_1604465891](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_29_1604465891.jpeg)
穂先を丸く整えられた平筆、と考えて良いでしょう。平筆と丸筆の良いところを合わせ持つオールマイティな筆です。
*モップ筆
![lbs4785_p80_flow_30_1604465912](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_30_1604465912.jpeg)
たっぷりの毛を全体に丸くカットした大きめの筆です。広い範囲をぼかす場合や、薄めた絵の具を払うようにして
*ドライブラシ(筆)
![lbs4785_p80_flow_31_1604465930](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_31_1604465930.jpeg)
穂先を緩やかな山形に整えた筆です。乾いたままの筆に絵の具をつけて一旦拭き取り、それをたたいてぼかしを入れるときに使います。
*アンギュラー筆
![lbs4785_p80_flow_32_1604465959](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_32_1604465959.jpeg)
穂先をやや斜めに揃えてあり、片側の尖ったところが特長です。平筆と同様に使えますが、尖った筆先を活かしてストロークに豊かな表情をつけることができます。
*コームブラシ(筆)
![lbs4785_p80_flow_33_1604465976](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_33_1604465976.jpeg)
穂先が櫛のように割れている平筆です。細い線を一度にたくさん描くことができるので、草むらなどを描くときに重宝します。
*ファンブラシ(筆)
![lbs4785_p80_flow_34_1604466005](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_34_1604466005.jpeg)
穂先が扇のように広がっている筆です。細い線を一度にたくさん描くことができるので、動物の毛並みなどを描くときに重宝します。また、スパッタリングにも使います。
*ステンシルブラシ(筆)
![lbs4785_p80_flow_35_1604466024](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_35_1604466024.jpeg)
穂先を短く平らにカットした筆です。ステンシル用に作られていて、トントンとたたいて使います。
*スポンジブラシ(ハケ形)
![lbs4785_p80_flow_36_1604466041](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_36_1604466041.jpeg)
大きなハケと同様に広い面積を塗る時に使います。地塗り、ニス仕上げに最適です。
*スタイラス(鉄筆)
![lbs4785_p80_flow_37_1604466058](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_37_1604466058.jpeg)
下絵を写す時や、絵の具をつけて小さなドットを描く時に使います。
*スポンジブラシ(丸)
![lbs4785_p80_flow_38_1604466082](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_38_1604466082.jpeg)
ステンシル用に開発されたブラシで、トントンとたたいて使います。
*スポンジローラー
![lbs4785_p80_flow_39_1604466099](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_39_1604466099.jpeg)
広い面積を塗る時に使います。地塗り、ニス仕上げに最適です。
用具と材料〈絵の具〉
*アクリル絵の具
![lbs4785_p80_flow_40_1604466513](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_40_1604466513.jpeg)
■乾き方
乾きは早い。薄く塗った場合はほとんど数分の内に乾きます。厚塗りの場合でも1〜2時間ぐらいでほとんど乾きます。乾き方としては外側から乾いてあいきます。
■重ね塗り
乾いていれば、その上から何度でも重ねることはできます。ただ紫系や赤系の色を下に塗ってその上に白っぽい色を重ねた場合、下の色が浮き上がって、染まったようになる場合もあります。
■透明度
アクリル絵の具でも、種類やメーカーによってその透明度は違います。クラフト系のアクリル絵の具は、基本的にほとんどの色が不透明です。アート系のアクリル絵の具はチューブに透明、半透明、不透明の表示があるものがあります。クラフト系のアクリルガッシュ絵の具は全て不透明です。
■混色
混色可能です。特に制限はありません。メーカー、種類の違うものは混ぜない方がよいでしょう。
■盛り上げ
盛り上げができます。ただ、乾燥が遅いので、下の色が乾いてからでないと混ざってしまいます。
■耐水性(乾燥後)
耐水性です。
■耐久性
表面の強度は非常に強く、経年による変化はほとんど見られません。クラフト系のアクリル絵の具は紫外線には弱く、色は退色しやすいので、保護するためには上からバーニッシュを塗る必要があります。
*油絵の具
![lbs4785_p80_flow_41_1604466557](//green.xgoo.jp/cdn/column/upload/img/article/nukumore/data/img/articleContents/number/2370/lbs4785_p80_flow_41_1604466557.jpeg)
■乾き方
乾きは遅いです。夏と冬ではまたその乾燥時間はかなり変わります。夏:薄塗りの場合は半日から1日、厚塗りの場合は2日〜10日かかります。シッカチーフ等の乾燥を速める溶剤を入れると乾燥速度を調整することができます。
■重ね塗り
可能です。下の絵の具が乾いていない場合の重ね塗りの技法と、乾いている場合の重ね塗りの技法があります。
■透明度
絵の具の色によって透明度が違います。
■混色
混色可能です。制限を設けているものもありますが、実際に混色しても問題が起こることはありません。
■盛り上げ
盛り上げができます。ただ、乾燥が遅いので、下の色が乾いてからでないと混ざってしまいます。
■耐水性(乾燥後)
耐水性です。
■耐久性
強度はありますが、アクリル絵の具のような柔軟性はありません。経年により、絵の具の柔軟性は徐々に無くなり、基礎の形状が変化した場合にひび割れ剥離等が起きてきます。
トールペインティングでよく使われる用語の解説
■アクセント
絵を引き締めたり、メリハリをつけるために仕上げにほんの少し色を加えること。
■アンティーキング
作品を古い感じにし、時代が感じられるように仕上げること。[方法例]作品の絵を描き終えてからウッドスティンを全体に塗り、すぐに柔らかい布で拭き取ります。
■ウォッシュ
絵の具に水やメディウムを加えて薄め、透明な色で描くこと。
■Sストローク
Sの字を書くように筆を動かして描くこと。
■オイルペイント
油絵の具、油絵。
■カンマストローク
英文記号の「」を書くように筆を動かして描くこと。
■クラッキング
作品にひび割れを生じさせて年代が感じられるように仕上げること。[方法例]クラッキング用メディウムを使って描きます。
■グレーズ(グレージング)
描き終えた絵に、水やメディウムで薄めた別の色の絵の具を重ねて深みのある色を作ること。
■サイドローディング
平筆の片方の先に絵の具をつけ、グラデーションが出るまでパレット上でなじませてから描きます。シェードやハイライトを入れる時によく用いられます。
■サンディング
素材の表面をサンドペーパーでこすり、滑らかにととのえること。
■Cストローク
Cの字を書くように筆を動かして描くこと。
■シーラー
絵の具が素材に染み込んだり、発色が悪くなるのを防ぐために目止め(シール)する溶剤。
■シェード
デザインや絵のモチーフの影になる部分。
■ストローク
筆の流れ、筆運びのこと。
■スティップル
トントンとたたくようにして色をつけるテクニック。ステンシルブラシを使う場合が多い。
■スパッタリング
筆や歯ブラシなどを使って、絵の表面にしぶきをかけたような効果を出す技法。
■スポンジング
スポンジや海綿でたたきながら色(同時に模様も)をつけるテクニック。色を塗ったあとに乾いたスポンジや海綿で色を拭き取る場合もあります。
■ダブルローディング
平筆の両角にちがう色をつけ、パレット上で縦方向に筆を動かしてなじませ、グラデーションをつけながら描くこと。
■チズルエッジ
平筆の穂先、ペインティングナイフの歯のことを指し、その部分を垂直に使って細く鋭利な線を描く技法。
■ティッピング
おもにカンマストロークの要領で使うテクニックで、筆先に2色の絵の具をつけ、きれいな筋の入った模様を描くこと。
■ティント
直訳すれば「汚し」で、絵のモチーフに別の色をのせて強調させたりするのですが、ペインターさんによっては白を混ぜて柔らかい色をプラスする場合に使われていることもあります。
■トレース
図や絵を写し取ること。
■パケット
作品見本写真と下絵、描き方解説書が入っている商品のこと。材料は含まれていない場合が主。
■ハイライト
デザインや絵のモチーフの光りがあたっている部分。
■ベース
下地のこと、またはモチーフを描く際に最初に塗る色のこと。
■マスキング
色を塗りたくない部分に覆いを貼ること。粘着力を控えめにした専用のテープをじかに貼ってマスクすることが多い。
■メディウム
絵の具に混ぜて使う溶剤。さまざまな溶剤が開発され、それによりあらゆる素材に描くことが可能になりました。また、特殊な風合い(凸凹を作る、クラッキングなど)を出すために使われるものもあります。
■リターダー
アクリル絵の具に混ぜて使うメディウムの一種。絵の具の乾く速度を遅くするために美しいグラデーションが作りやすくなったり、オイルペイントに近い効果を出すことができます。
ペインティングのレシピ
基礎を理解したら、さっそく作品作りに取り掛かりましょう!
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