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オオルリシジミキャンペーン

緑のgooでは幸せを運ぶ蝶 オオルリシジミを守ろうプロジェクトを実施中です!
1日1回、サイトにアクセスして「オオルリシジミの保全に賛同する」を押していただけた数×10円を、オオルリシジミ保全のため、日本自然保護協会に支援します。キャンペーン期間中、毎日アクセスして賛同いただければ、その分だけオオルリシジミのすむ環境を増やすことができます。

「楽しく学んで、楽しく守る。オオルリシジミサミット!」イベントレポート

  • 2019年5月13日
  • NACS-J

 緑のgooでは、日本自然保護協会と共同で、幸せを運ぶ青い蝶 オオルリシジミを守ろう!キャンペーンを実施中です。

 日本自然保護協会と信州生物多様性ネットきずなが主催「楽しく学んで、楽しく守る。オオルリシジミサミット!」が開催されましたので、参加しました。イベントの様子をレポートします。

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第1部「幸せを運ぶ青いチョウ「オオルリシジミ」について学ぼう」

 信州生物多様性ネットきずな会長 中村寛志氏の開会宣言からスタートした第1部。

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 オオルリシジミを楽しく学ぶため、下記タイムテーブルで行われました。

・「オオルリシジミの紹介」
 講師:江田慧子(帝京科学大学)

・「オオルリシジミを守る人々」
那須野雅好(安曇野オオルリシジミ保護対策会議)
花岡敏道(北御牧のオオルリシジミを守る会)
井上真希(一般社団法人TAKAraMORI)
中村寛志(信州生物多様性ネットきずな会長)
コーディネーター:江田慧子

「オオルリシジミの紹介」

 緑のgooで開催したイベント「食べて守ろうオオルリシジミ ~幸せな青い蝶とあか牛の意外な関係~」にも登壇いただいた江田慧子先生によるオオルリシジミの紹介では、初めて「オオルリシジミ」を知る人から、既に知っている人でも楽しくオオルリシジミを知ることができる講義になりました。

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オオルリシジミについて、江田先生による執筆のオオルリシジミの紹介を緑のgooで公開しております。ぜひ、ご覧ください!
https://www.goo.ne.jp/green/campaign/ohrurisijimi2019/

 オオルリシジミ保全は、絵本の販売や企業コラボなど、全国への普及に向けた先進的な活動を行っています。オオルリシジミの保全のため「一般の人たちにオオルリシジミのことをたくさん知って欲しい」と力説していることが、非常に印象に残る講義となりました。

「オオルリシジミを守る人々」

 江田先生の講義のあとは、実際に現地で保全活動を行っている方の登壇となります。

 長野県の安曇野オオルリシジミ保護対策会議に所属している那須野雅好氏、同じく長野県の北御牧(きたみまき)のオオルリシジミを守る会に所属している花岡敏道氏、阿蘇地方で一般社団法人TAKAraMORIに所属している井上真希氏が登壇し、それぞれの活動について報告されました。

 実はこの日、長野県と阿蘇地方の保全活動を行っている方々が初めて対面するという機会でもありました。
 オオルリシジミサミット前に行われた意見交換会に緑のgooスタッフも参加しました。意見交換会では、各地で行っている保全活動についてディスカッションが行われ、交流を深めていました。

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長野県 安曇野でのオオルリシジミ保全活動

 安曇野オオルリシジミ保護対策会議に所属している那須野雅好氏は、安曇野におけるオオルリシジミの保護活動についてお話しされました。また、ご自身が主宰している昆虫少年の育成を目指す「三郷昆虫クラブ」のお話もとても印象深いものでした。

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 かつて安曇野では、オオルリシジミは水田地帯に住んでいました。しかし、圃場整備(ほじょうせいび)事業が全国的にも進んだことで、オオルリシジミの生息環境は減り続け、今では安曇野の一部でしか観察することができません。

 安曇野では、1994年に「安曇野オオルリシジミ保護対策会議」が発足され、累代飼育や野焼き、クララを増やす活動など、オオルリシジミを保全するために様々な活動を行っています。また安曇野市や信州大学、研究者、飼育ボランティアと連携し、それぞれの団体がそれぞれの活動を行うことで、オオルリシジミを保全していく仕組みを作りあげたそうです。

 また「三郷昆虫クラブ」のお話では、昆虫採集などを通じて自然とふれあうことを体験した子どもたちは、大人になっても自然の大切さがわかる人に育つこと、子どものときのリアルな自然体験がとても大切というお話は印象的でした。

長野県 北御牧でのオオルリシジミ保全活動

 北御牧のオオルリシジミを守る会に所属している花岡敏道氏からは、北御牧の特徴でもある溜池や田んぼが広がる環境でのオオルリシジミの保全についてお話しされました。

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 北御牧では、圃場整備事業が進んでいる中でも、溜池が残っています。江戸時代の初期は牧場地帯だった北御牧は、江戸中期に水田開発された地域だそうです。水田に水を巡らすには溜池が必要で、地域には200ほどの溜池があり、その周辺にオオルリシジミが生息するようになっています。

 北御牧は今では なかなか見られなくなってしまった花が、田んぼの土手や溜池の周辺に普通に生息していて、自然の植生が豊かな環境「地の利」があります。

 そんな中、2002年に「北御牧のオオルリシジミを守る会」が発足され、地元の農家の方やチョウの好きな方、学校の子供たちも加わって保全活動を始めました。「北御牧のオオルリシジミを守る会」では「人の輪」と呼び、活動による効果をもたらしました。
農家の方は、オルリシジミの幼虫のために、土手の草狩りの際にクララを残す活動をしています。また定期的に観察会も行っています。

 その結果、2004年にはオオルリシジミが自然発生するようになり、今では比較的安定したオオルリシジミの生息環境が保たれているということです。

熊本県 阿蘇地方でのオオルリシジミ保全活動

 一般社団法人TAKAraMORIに所属している井上真希氏からは、阿蘇地方でのオオルリシジミの保全活動についてお話がありました。

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 阿蘇地方に生息するオオルリシジミは比較的広範囲で観察することができますが、違法採集が後をたたない状態のため、保全活動として「オオルリシジミ採集防止パトロール」を行っています。パトロール中、違法採集をしている人と対面する機会もあり、悲しい気持ちになることも多いです。

 その他の活動としてはオオルリシジミの紙芝居や絵本なども作成しており、教育普及活動に力を注いでいます。オオルリシジミを守るためには、地域に住んでいる人にまず知ってもらうことが大切と考えており、地元の子供たちに向けたオオルリシジミの草原学習なども行っています。

 今回のサミットでは長野県でも保全活動のお話も聞けてとても刺激になったこと、これを阿蘇地方での保全活動にもつなげていきたいとお話されていました。

パネルディスカッション

 登壇者と参加者とのディスカッションでは、参加者からたくさんの質問が投げかけられ、大変盛り上がっていました。

 なかでも、江田先生が話した「隠して守る保全ではなく、開いて守る保全」という言葉が印象的でした。絶滅危惧種だからといってオオルリシジミがいることを隠して守るのではなく、地域の人たちをはじめ、ひとりでも多くの人にオオルリシジミのことを知ってもらい、多くの人に保全に関わってもらうことを目指していきたいとのことでした。

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オオルリシジミコラボレーションと大会宣言

 日本自然保護協会の岩橋大悟氏からは、緑のgooやカシオ計算機、ラッシュジャパンなどオオルリシジミとコラボした企業との取り組みの紹介がありました。そして最後に、中村寛志氏より本サミットの大会宣言が発表され、参加者から大きな拍手があり、第1部が閉会しました。

第2部「オオルリシジミナイト ~あか牛を食べてオオルリシジミを守ろう~」

 第2部では、阿蘇のあか牛と、日本自然保護協会の活動地のひとつ赤谷の森の地域の食材をふんだんに使った懇親会が行われました。

 緑のgooのイベントでも調理を担当してくださった、たくみの里食のシェフ福井則央さんによる素晴らしい料理が参加者にふるまわれました。

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 あか牛を100g食べるとおよそ4畳半の草原が維持できるそうです。参加者もおいしい料理をたくさん食べて、みごとに完食。登壇者・参加者全員であか牛を食べてオオルリシジミの保全活動にちょっぴり貢献した1日となりました。


 緑のgooでは、引き続きオオルリシジミの情報を発信することと、「幸せを運ぶ青い蝶 オオルリシジミを守ろうキャンペーン」での寄付を通してオオルリシジミの保全活動に協力します。

 引き続きみなさまの『賛同』を受け付けておりますので、皆様のご協力をお待ちしております。

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