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第2回 インタビュー 環境デザイナー 今井澄子さん
イームズ時代のことと今後についてお話しを伺いました。

  • 2005年12月1日

現在、地球規模で危機感が高まってきています。デザインがなくても人間は生きていける。ムダだといえば無駄かもしれない。ムダかもしれない階段の踊り場と同じように無用の用という・・・一番大切なものだという。

環境デザイナー / 東京大学講師 今井澄子さん

--具体的にどんな役割を果たしていこうと考えていますか。

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 日本人はひとつのものを作るのはとてもシャープに美しく仕上げます。「個」として作りあげていてひとつ一つ足し算していく。材料や色、モジュールなど全体を考えず統一感がなくなってしまうんですね。主語がいつも「I」なんですね。街やモノを作るときにまず鳥の目で全体を上から見てそれから虫の目で細部を見る。周辺の環境を何も考えずにそこだけ立派に作っても不自然で立派に見えません。「We」で考えることが大切ですね。


 20世紀は経済と産業の時代でしたが21世紀は心と自然が調和する環境づくりの時代ですから・・・。

--最近のお仕事について少し話して下さい。

 岐阜県の長良川プロムナードとして長良古津橋線沿いの環境デザインを行いました。堤防は水防のためのものですが、子どもたちの絵をコラボレートしました。春夏秋冬の四季をデザインし、距離のサインになればと考えました。きれいになったことで、みんながゴミを捨てない落書きもしない場所になりました。

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長良川プロムナード

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タバコ灰皿とタイヤの
リサイクルのスツール

 デザインは、時として人を変えます。昨年のぎふ「花フェスタ記念公園」のサイン計画は、はっきりした色でわかりやすいフォルムをとりいれデザインしました。サインも目立つこと、調和することをテーマにしました。

 計画当初は、関係者からも原色でケバケバしいと採用には難色を示しましたが、ワガママをいって実現させました。結果は、サインの使命であるわかりやすさがとても好評でした。

--今井さんのこれからの抱負はなんでしょう。

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今、東大で環境デザインについて教えています。難解なことをやさしく書き教えていくことでイームズの哲学やアートセンターでの教育を伝えていければと思っています。

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