マスク生活が長く続いて何となく最近、心や体に不調を抱えていませんか? それはもしかすると浅い呼吸が続いて「隠れ酸欠」になっていることが原因かも!? 今こそ呼吸を見直して、元気な心と体を取り戻しましょう!
今回は、自律神経のセンサーが集まる横隔膜を動かす「深い呼吸」の仕方をご紹介します。
▶︎教えてくれた人
ハーバード大学医学部客員教授 根来秀行先生
医師、医学博士。専門は内科学、自律神経、睡眠医学など多岐にわたり、最先端の臨床、研究分野で国際的に活躍中。著書『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教えるストレスリセット呼吸術』(小社刊)が7月4日発売。
こんな症状に悩んでいたら「隠れ酸欠」かも!!
1つでも思い当たったら「隠れ酸欠」の可能性あり
マスク下の浅い呼吸が不調の原因だった!?
マスクの下で無意識に口がぽかんとあいていたら、それは「隠れ酸欠」のサインかも。
「マスクをするとゆっくりとした鼻呼吸がしづらくなり、口から浅い呼吸を繰り返します。酸素が充分に取り入れられず、慢性的な酸欠状態=隠れ酸欠に。この状態では自律神経が乱れて血流が悪くなり、さまざまな不調が起きてきます」(根来先生)
呼吸が深くなり、肩凝りや四十肩もラクになる「呼吸筋ほぐし」
横隔膜やろっ骨まわりの呼吸筋と呼ばれる筋肉が凝り固まっていると、深い呼吸ができない可能性が! 呼吸筋ほぐしを続けると、呼吸が深くなり、肩凝りや四十肩も改善します。
1.肩甲骨開き
いすに座り背筋を伸ばして胸の前で手を組みます。鼻から息を吐きながら、腕を前に伸ばし骨盤を後ろに倒しましょう。左右の肩甲骨を広げて自然呼吸しながら20秒キープ。
2.肩甲骨ぐるぐる
両手の指先を肩先にのせて、肩甲骨を寄せます。肩から指先が離れないようにして、両ひじで円を描くように腕を前から後ろに5回、後ろから前に5回回しましょう。
3.肩甲骨づかみ
左腕を上げ、右手の親指を左のわきの下に入れて、肩甲骨をつかみます。そのまま腕を大きく内側に5回、外側に5回回しましょう。反対側も同様に。
4.首伸ばし
右手を左肩に置いて押さえ、ゆっくりとあごを上に向けて首を後ろに倒します。そのまま首を右に倒してからあごを左上に向けて10秒キープ。反対側も同様に。
時間がないときは1か2だけでもOK
実は二酸化炭素不足も「隠れ酸欠」不調の原因
呼吸というと酸素ばかりに注目してしまいますが、実は二酸化炭素不足も不調の原因!
「酸素は毛細血管を通じて全身の細胞に運ばれます。そのとき、酸素を運ぶのが赤血球のヘモグロビンです。そして運ばれた酸素を切り離して細胞に届けるのが二酸化炭素の役目。いわば、酸素を届ける配達員のような存在です。浅い口呼吸は二酸化炭素不足も引き起こし、細胞に酸素が届けられないことも。これが不調の原因です」(根来先生)
* * *
マスク生活が長く続き、無意識のうちに浅い呼吸になっていることも。肩こりや四十肩などの不調を改善するために、「呼吸筋」をほぐして深い呼吸を心がけていきましょう!
イラスト/中谷聖子 編集協力/山本美和
【レタスクラブ編集部】