ダイエット中だけれど甘いものが食べたい、そんな時に魅力的に映る「カロリーゼロ」の表示。それらの表示のある食品のほとんどには、人工甘味料が使用されています。人工甘味料と天然の甘味料、どちらを摂るべき? LARライターで美養フードクリエイターの岩田まなみさんが提案する、身体にやさしい甘味料のとり方をまとめてご紹介。
(1)腸内フローラが悪化!?
海外で行われた実験によれば、人工甘味料を摂ることで腸内フローラのバランスが変わることがわかったそうです。砂糖をたくさん摂った時と同じ炎症物質を分泌して、身体の糖代謝を狂わせる腸内細菌が増えるのだとか。全ての人にあてはまるわけではなかったそうですが、人工甘味料でも砂糖でも、同様に腸内フローラが悪化するのであれば、やはり控えたほうがよさそうですね。
(2)甘いものへの欲求が高まる!?
通常、砂糖を摂ると血液中の糖の値が上昇するため、満足感が得られますが、人工甘味料では糖の値が上昇しません。そのため脳は満足せず、「もっと甘いものを!」と、かえって甘いものへの欲求を高めるともいわれています。また、「カロリーゼロだから大丈夫!」と依存せず、安心して食べ過ぎないよう注意しましょう。
身体にやさしい甘味料はいろいろあります。メープルシロップ、ハチミツ、アガぺシロップなどが有名ですね。メープルシロップは糖質が少ないだけでなく、抗酸化成分が豊富でアンチエイジングにもおすすめです。ハチミツはビタミン・ミネラルなどの栄養素が含まれた栄養価の高い甘味料で、抗菌作用もあります。アガぺシロップは糖質が少なく、また甘味料としては珍しく食物繊維を含んでいます。
ポイント:100%のものを選ぼう
いずれの甘味料も100%の場合の効能ですから、「メープルシロップ風」「ハチミツ入り」などではなく、サトウカエデ樹液100%、はちみつ100%と、「100%」の表記があるものを選びましょう。
(1)高栄養・低糖質・低カロリー
メープルシロップは、ビタミン・ミネラルが豊富です。栄養価が高いことで知られるハチミツと比較しても、糖の代謝に関わるビタミンB1が7倍、脂肪の代謝に関わるビタミンB2が130倍、体内の水分バランスを保つカリウムが17倍と、美容と健康に関わるビタミン・ミネラルが豊富です。さらに、糖質・カロリーともハチミツより少なく、ダイエット中でも楽しめる甘味料です。
(2)抗酸化成分が豊富
メープルシロップには、63種類のポリフェノールが含まれていることがわかっています。私たちの身体には、活性酸素の害から身体を守る抗酸化酵素が備わっていますが、年齢とともにその働きが弱まります。活性酸素は、日々身体の中で作られていますから、食べものから抗酸化成分を補うことは、アンチエイジングに欠かせませんね。
(3)糖の吸収を穏やかに
食べものから摂った糖質は、筋肉や細胞に取り込まれエネルギーとして使用されますが、エネルギーとして使用されなかった分は脂肪細胞に蓄積されます。そのため、糖を摂りすぎると肥満につながるのですが、メープルシロップに含まれるアブシシン酸やその代謝物であるファゼイン酸には、筋肉への糖の取り込みを活発にして、血液中の糖の値を下げる効果が期待されています。
(4)安心・安全の甘味料
メープルシロップは、サトウカエデの樹液を煮詰めて出来るシロップです。サトウカエデの樹は、無農薬で栽培され、添加物など一切使用せずに作られる安心安全の甘味料です。また、煮詰めて作られているため、調理に使って加熱しても栄養素が変わりません。
メープルシロップのアンチエイジング効果は、メープル100%の場合です。ですから、購入する際には、原材料が「サトウカエデ樹液100%」のものを選びましょう。メープルシロップ風の甘味料では、メープルシロップのアンチエイジング効果は期待できません。
美味しいだけでなく、女性に嬉しいビタミンや抗菌作用もある天然の甘味料。より良いものを選ぶことで、美容に役立てたいですね。
(LAR編集部)
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【参考】
※人工甘味料と耐糖能異常と腸内細菌 - サン・クロレラ
※人工甘味料入り飲料で健康リスク増大も 米調査 - CNN
【参照元記事】
・人工甘味料でデブ菌が増える?身体にやさしい甘味料の選び方
・摂るほどアンチエイジングに!?メープルシロップの魅力4つ