今回の読めそうで読めない漢字クイズのお題は「論う」です。小学校6年生で習う「論」ですが、意外と訓読みの「論う」を読める人は少ないのではないでしょうか?
「論」は『道筋を立てて述べる』という意味の「議論」や、『筋を通した意見、見解』という意味の「結論」など様々な場面で用いられる漢字です。
音読みの「ロン」が一般的ですが、実は「論」には訓読みも存在します。それが「論う」なのですが、この読み方は常用漢字表には掲載されていない表外読み。
意味は、『物事の理非、可否を論じ立てる。また、ささいな非などを取り立てて大げさに言う』といった、「ロン」よりも否定的に議論する場面で用いられる言葉です。
こんな風に使いますよ。
「あの人は他人の欠点をいちいち論うばかりで話が進まない」
マイナスイメージの強い「論う」ですが、「あげ」は「挙げ」、「つらふ」は動作や状態が強く長く続くことを表す言葉のため、本来は否定的な意味ではなかったそうです。議論するなら「論う」のではなく、より良い解決策が生まれる有意義な時間にしたいものですね。
まとめ/meiko 参考/デジタル大辞泉(小学館)、精選版日本国語大辞典