食費を予算内におさえることは大切ですが、なにごとも“やりすぎ”は禁物。食費が減っても、心がすり減っては本末転倒です。今回は、5人家族で食費2万円台に予算をキープしているわたしが、やって後悔した「やりすぎ節約」についてお話します。
主婦になりたてのころは、1円・2円の価格差も気になり、いつでも「底値」を追い求めていました。
たまごが安いスーパーへ行き、その後はお肉が安い店へはしごする…。価格が僅差であっても、手間と時間を惜しまず買いまわっていたんです。
でも、これって本当におわりがない。食材1つ1つの価格を気にしていると、「あっちのほうが安く買えたのに」と少しずつストレスが溜まるように。
小さな子どもを連れてはしごするのはラクではないし、思うように動けなくて心がすりへっていくことに気が付いてからは、安さを追い求めることをやめました。
今は、行きつけのスーパーで1週間分をまとめ買い。他店のチラシは一切見ません。
他スーパーの価格を知らなければ、「こっちのほうが…」と落ち込むこともありませんし、家事時間の節約にもなる!
まとめ買いでスーパーへ行く回数が減り、ムダ買いがほぼゼロになった今のほうが、家事も食費管理もラクにこなせるようになりました。
節約食材の王道と言えば「もやし」でしょう。季節関係なく1年中価格がお手頃で、1袋10円台で買えることもあります。
そんなもやしですが、頼りすぎは禁物。食費をおさえるために、メインから副菜までもやしをフル活用していた時期もあるのですが、味付けを変えてもやっぱりもやし。
もやしはおいしいけれど、食べすぎるとむなしさを感じ、食事の楽しみが半減してしまいます。栄養バランス的にも問題です。
今でももやしはよく買いますが、頼りすぎはNG。バランスが偏らないよう、ほどほどに通程度にしています。
「余計なものは買ってはいけない」と、スイーツやコーヒーなどの嗜好品を徹底的に買っていない時期がありました。でも、がまんが積もれば当然ストレスも溜まります。
小さな楽しみのない生活は、気分も憂鬱。それでは当然、節約にも身が入りません。
それからは、「予算内であれば嗜好品も買ってOK」とルールを変更!買い物に行きがてらコーヒーを買うことも、スーパーでアイスを買うこともあります。
もちろん、ラテマネーそのものは余計な出費です。でも、コンビニのカフェラテ1杯で、節約や家事をがんばれる言動力になるのなら、「コスパいいかも」と思うようになりました。
暮らしの中でも、予算内におさえられるのなら、自分のごきげんをとる嗜好品も必要な出費。がまんのしすぎは避けて、予算内で購入している今は、日々のやりくりをゲーム感覚で楽しめています。
うまく節約できて、ごほうびアイスに何回もありつけた月は幸福度も爆上がりです!
無理が生じる節約は、毎日の暮らしが「むなしい」と感じてしまいかねません。
節約生活は楽しみながら続けられることが大前提です。カツカツに切り詰めるのではなく、お金の使い方にメリハリを持たせてみると、暮らしを楽しみながら節約を続けられるようになるかもしれません。
文/三木ちな