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いまさら聞けない地球温暖化〜私たちが直面する現実とは〜
― 第23回エコ×エネ・カフェ(後編)

  • 2016年12月13日
  • 緑のgoo編集部

全体セッション

ワールドカフェ後の全体セッションでは、参加者から多くの質問が寄せられました。

上野さん柳さん森さん

参加者:子ども時代からの教育が大事だと感じています。研究者として、小学校5年生くらいの子どもたちに対して、どのようなメッセージを送りたいですか?

柳さん: 明るい未来に向けて、みんなで頑張ろうよと言いたいです。
いたずらに危機感を煽るようなことはしたくない、と考えているんです。温暖化のことはよくわからなくても、身近なエネルギーのことを考えるきっかけにはなるので、一緒に楽しく考えていけたらなと思います。

上野さん:小学5年生というと、10歳。その子たちが30歳になる2035年頃には、ガソリン車が電気自動車に切り替わり、再生可能エネルギーが爆発的に増えていることが想像できます。そんな新しい未来のためには、新しい技術も必要だし、夢を抱ける仕事はたくさんあるはずだよと。「だから理科を頑張ろう!」と、伝えていきたいですね(笑)。

参加者:技術的なイノベーションが必要と言われていますが、“夢の低炭素技術”はありますか?

上野さん:ある特定の技術ですべてを解決するということはないと思いますが、今後、再生可能エネルギーの比率を上げていくことが求められるのは間違いありません。自然による変動をなくすための電気を貯める蓄電技術など、再生可能エネルギー推進につながるイノベーションはこれから起こる可能性が高いですし、多くの人たちが夢を抱く分野でもあります。

柳さん:再生可能エネルギーを活用し、自由に移動できるモビリティがあるとよいと思いますし、CCS(二酸化炭素貯留)技術も期待されています。

上野さん:CCSは大気中のCO2を回収して地中に埋める技術ですが、現段階では回収にエネルギーがかかることが課題であり、今後の技術開発が求められています。

質問者1
答える上野さん

答える柳さん
質問者2

クロージング

主催者J-POWERの藤木さん

主催者J-POWERの藤木さん:「ピンとこないというコメントは衝撃的でした。いろいろわからないことがある中でも、将来的に後悔しないような取り組みをもっと考えることは大事なのかなと、個人的には感じました。そのためにどうするか、私も考えてみたいと思います。また、みなさんとカフェでお会い出来ることを楽しみにしています。ありがとうございました」

緑のgooプロデューサー佐藤さん

緑のgooプロデューサー佐藤さん:「みなさん、温暖化のこと、どれくらいわかりましたか?始まったときよりも理解が深まったと思います。地球温暖化は考える規模が大きいので、これをすれば地球温暖化は防げるというものではないかもしれませんが、日々の心がけが大事ということがとても印象的でした。今年のエコ×エネは“それって本当?”をテーマにしています。次回の“それって本当?”もどうぞお楽しみに」

エコ×エネ・カフェを終えて

今回、エコ×エネ・カフェに初めて参加した大学生の柴田さんからは「環境に関連するテーマでは、生活に身近なエネルギーに関心を持っています。地球温暖化に対して「ピンとこない」と感じている人がまだいるということに、とても衝撃を受けました。大量生産・大量消費時代の価値観を超えて、これからは心の豊かさや、分かち合いに価値を感じて生きる人たちが増えていくと思いますし、そういう社会づくりに関わっていきたいと思っています」という感想がありました。

大学生の柴田さんと上野さん

ゲストのお二人からのメッセージ

ゲストの二人からメッセージ

上野さん:エネルギー問題はみんなで関心を持ち、話し合いを持ち続けることが大事です。この取り組みが継続することを一市民として願っています。

柳さん:温暖化は、その人の持っているマインドセットや思考によって、受け止め方が変わってくる分野です。今回はエネルギー系シンクタンクに属する私たち二人から話をさせていただきました。今後は、環境系シンクタンクの方から話を聞き、異なる意見を知った上で、自分なりの考えを持っていただけたらと思います。

次回のエコ×エネ・カフェは、2月頃に開催予定です。どうぞお楽しみに。

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