水素エネルギーの普及に向けて水素液化機の商用化へ
川崎重工業株式会社(以下「川崎重工」)は12月5日、新型の水素液化機を開発したと発表した。
水素は利用段階でCO2を発生させないクリーンなエネルギーで、家庭用燃料電池(エネファーム)や車両の燃料電池(FCV)に用いられ、次世代のエネルギーとして注目されている。マイナス253度で液体になって体積が800分の1に減少し、液化水素は蒸発させるだけで燃料電池や発電に使用できる。
川崎重工は2014年に、産業用として初めて純国産の技術を用いた水素液化システムを開発した。今回その液化効率を約20%向上させ、本体重量を30%軽量化してコストダウンにも成功。実証試験では2020年5月まで連続運転を行って、商用機としての性能を確認する。
実証試験のデータを活かして、システムの大型化も
政府は温室効果ガスの削減やエネルギー自給率の向上、経済発展も視野に「水素基本戦略」を掲げ、水素社会への取り組みを促進している。
川崎重工のシステムは現在、1日あたり約5トンの水素液化能力がある。今後は実証試験のデータを活用して1日25トンの液化水素生産まで、商用機のラインアップを整えていく計画だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
川崎重工 リリース
https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20191205_1.html