世界初、汎用元素のみで温度差を電力に変換
NEDOは8月21日、物質・材料研究機構、アイシン精機、および茨城大学と共同で、鉄・アルミニウム・シリコンを材料とした熱電発電モジュールの開発に成功したと発表した。
大量のエネルギーを消費する現代、その多くは電力など二次エネルギーに変換されずに廃熱として大気中に放出されている。そのため、熱を利用する発電への関心が高まっている。
熱電発電モジュールは熱を電力に変換するデバイスで、これまで材料としてビスマスとテルルの化合物が用いられてきた。しかしいずれもレアメタルで供給に問題があり、耐久性や強度に欠け、利用できる環境に制限があった。
将来は様々なIoT機器と組み合わせて幅広い用途で
新開発のモジュールは容易に入手できる元素のみで構成されるため、デバイスの製造コストを大幅に節減し、量産化に期待が寄せられている。
熱的安定性や耐久性にも優れていることから、各種のIoT機器と組み合わせることが可能で、幅広い用途での自立電源一体型システムの開発を促進する見込み。
今後は熱電材料の合成プロセスの最適化や高性能化を行い、更なる小型化や低コスト材料の検討も進めていく。
(画像はプレスリリースより)
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NEDO リリース
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101177.html