石油ガス生産設備での洋上風力発電事業計画に参加
出光興産株式会社は8月29日、同社の子会社である出光スノーレ石油開発株式会社が、ノルウェー現地法人出光ペトロリアムノルゲを通じて権益を持つスノーレ油田にて、浮体式洋上風力発電による電力確保の検討を開始したと発表した。
なお、出光スノーレ石油開発は、出光興産が50.5%、大阪ガスサミットリソーシズ株式会社が49.5%の出資比率となる。また、出光ペトロリアムノルゲは、出光スノーレ石油開発の100%子会社になる。
スノーレ油田は、ノルウェー西部のベルゲン市北西約200kmの水深300~350mに位置し、エクイノール (Equinor Energy AS)が筆頭権益者でオペレーターも兼ねている。出光ペトロリアムノルゲは同所の9.6%の権益を有している。
このプロジェクトは、ノルウェー領北海の海洋石油ガス田生産設備の近くに、定格8千KWの浮体式風力発電設備11基(計88千KW)からなる洋上ウィンドファームを建設し、石油ガス生産設備に直接接続するもので、これは世界初の試みという。
来年の最終投資判断に向け作業詳細を検討予定
また浮体式風力発電設備には、エクイノール社のHywind(ハイウィンド)と呼ばれるコンセプトを使用することとし、発電された電力は、スノーレ油田と近くのガルファクス油田に供給する予定としている。
なお、現在はガスタービン発電による電力を用いているが、今後このプロジェクトが実現すると35%程度が再エネである風力発電に置き換わる見込みで、風況が良好な時期はさらに発電比率が高まるとしている。
同社では、来年の最終投資判断に向け、設計や建設・設置作業の詳細を検討していく予定とのこと。
(画像はプレスリリース参考資料より)
▼外部リンク
出光興産株式会社 プレスリリース
http://www.idemitsu.co.jp/company/news/2018/180829(参考資料)スノーレ油田
http://www.idemitsu.co.jp/content/100865374.pdf