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三菱電機、洋上風力発電での長距離・大容量送電の高効率化に貢献

  • 2018年2月20日
  • エネクトニュース
洋上風力発電の長距離・大容量送電高効率化などに貢献
三菱電機株式会社は2月14日、3.3kV SiCパワー半導体モジュールを適用したMMC型HVDC変換器セル(サブモジュール)の技術検証を世界で初めて行い、変換器の大幅な電力損失低減と小型・軽量化を実現したと発表した。

この結果は、洋上風力発電での長距離・大容量送電を高効率化するとともに、設置面積の制約が大きい洋上プラットフォームへの設置などに貢献するものという。

最近の送配電システムでは、CO2削減を目指す再生可能エネルギーの普及から、交流送電よりエネルギー損失が低く、長距離・大容量送電に適したHVDC送電の需要が拡大している。

この直流送電には、既存系統に接続して交・直流を変換する変換器が必要となり、複数の変換器セルを直列接続したMMC型HVDC変換器の実用化が進んでいるものの、送電効率UPのため変換器自体のさらなる低損失化が求められている。

さらに、長距離・大容量送電が求められる洋上風力発電システムでは、HVDC変換器を設置する洋上プラットフォームの建設コスト削減のため、変換器の小型・軽量化が求められている。

省スペース化で設置コスト削減にも寄与
今回開発した変換器セルの特長は、SiCパワー半導体モジュールの適用と並列化により、電力損失を50%低減しているため、長距離・大容量送電の高効率化に貢献するものという。

またSiC適用により、スイッチングに伴う電力損失を最小限に抑え、スイッチングを高周波化したほか、電力の低損失化で冷却装置の小型化を実現し、変換器セルの体積21%低減と質量14%軽減を図れたという。設置場所の省スペース化は、設置コストの削減に寄与するとしている。

同社は今後、3.3kVよりも耐圧の高い6.5kV SiCパワー半導体モジュールの適用による開発を推進し、さらなる長距離大容量送電の高効率化と、変換器設置コストの削減を実現し、2020年代後半の実用化を目指すとのこと。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

三菱電機株式会社 プレスリリース
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2018/pdf/

 

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