三菱日立パワーシステムズ横浜工場内に設備を完成
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、太陽熱発電システムの実証試験を開始したと発表した。
太陽熱発電では集光型太陽熱発電(CSP)と呼ばれる、太陽の光や熱を集めて高温蒸気を発生させ、蒸気タービン発電機を用いる形式が海外では一般的だという。
太陽熱発電は天候に左右されにくく、太陽光発電より安定的な発電を行える利点がある。しかし課題としてシステムが複雑で発電設備のコストが高いなどの問題点がある。CO2排出がゼロであるため、クリーンな再生可能エネルギーとしてこれからの発展が期待されている発電形式だ。
鏡の傾きを変化させ熱を集め、水蒸気を発生させる
今回採用されたデザインは、低温型フレネル蒸発器とタワー過熱器を組み合わせた独自のハイブリッド型システムだという。
フレネル蒸発器で平面に配置した鏡の傾きを変化させながら集光し、摂氏300度近くの水蒸気を発生させる。これをタワーの加熱器に送り、さらにヘリオスタット集光で550度まで過熱する。
集熱の約3分の2を低コストの低温型フレネル蒸発器で行うため、従来よりも低コストで高温の蒸気が得られるという。三菱日立パワーシステムズはこの実証実験によって、発電の効率化や高温蓄熱システムの最適制御などについて検証を進めていく。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三菱日立パワーシステムズ リリース
http://www.mhps.com/news/20160804.html