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キャンプの恵み

Vol.117 小さな発見のよろこび

  • 2016年11月7日
  • (社)日本キャンプ協会
 空が高くなり、空気が澄んで秋が深まってくると、街路樹の公孫樹(いちょう)の葉っぱが緑色から鮮やかな黄色に変わってきます。このような変化に気付いて、季節の移ろいを実感した時は、何だか得をしたような気がするものです。

 そして、もう少し寒さが増して公孫樹が一斉に葉を落とすその瞬間に立ち会うことが出来たら、その時は「本当に得したなー」と思えること請け合いです。
その時の驚きと感激といったら、うまく表現出来ないのですが、一瞬、体がすくむような気分になると言えばいいのでしょうか。 風もないのに、目の前の木から突然バラバラと葉が剥がれるように落ちてくるのです。それはハラハラでもヒラヒラでもなく、バラバラと。いうならば、プラスチック製のトランプを手の中で曲げて遠くに飛ばす技がありますが、まさにそんな感じの葉の落ち方です。
その様子は、時計で計った訳ではないので正確には分かりませんが、10分くらい(に感じたのですが…もっと長かったかも知れません)で1本の木が丸裸になってしまいました。そして、もっと不思議なことは、たくさんある公孫樹の木の中の1本だけがそうして裸になっていったのです。その時の自分はきっと、大きな口をポカンと開けたまま、瞬きもせずに眺めていたのではないかと…恥ずかしながら想像することができます。

 自然の中で自分の想像をはるかに超えた現象を見つけたときや、今までの自分の経験になかったことに遭遇したとき、ちょっと誇らしい気持ちになって誰かに言いたくなるものですよね。

 最近はいろいろなことがwebで簡単に調べられるようになりました。それも動画付きのものまで。とても便利なことですが、「自分が見つけた!」という発見や感動を抱くことが少なくなった気がします。
住宅地のちょっとした水たまりにも、案外、感動する発見はあるものです。そんな小さな発見の喜びをたくさん人に言えるように、通勤の行き帰りは注意深く歩いてみようと思う、この頃です。 (ロック)

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