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「国際ボランティア」 詳細解説

読み:
こくさいぼらんてぃあ
英名:
International Volunteer

世界各地で紛争が絶え間なく起きている。20世紀後半にグローバリゼーションが進んだ一方で、南北問題などの経済的な格差や、宗教・民族紛争などが顕在化した。また、国家間の戦争だけでなく、テロ組織による大規模な侵略や虐殺も増えている。一方、気候変動とも相まって、地震や暴風雨、津波、洪水などの大規模災害が世界各地で頻発している。これらの紛争や災害に伴い、難民、貧困、人権、衛生、水不足、環境悪化などさまざまな問題が噴出している。

このような国際的な問題に対して、国家は自国民の保護を優先するあまり無力であることが多く、国連などの組織も対応に手が回らない場合がある。このため、世界中で数多くのNGO/NPOなどの市民団体が、国や政治的な対立を超えて、国を追われた人や難民となった人、飢餓や貧困に苦しむ人たちへの協力や支援を行っている。また、自身の知識や経験、技術を活かして国際ボランティアに取り組む個人やグループもいる。最大の強みは、政治や宗教などの対立から離れて、必要な活動を展開できる点だ。

国際ボランティアの活動は、難民救済、医療支援、環境保全、農業指導、教育支援、農村開発、衛生指導など多岐にわたる。国連は、1970年に平和構築のために国際ボランティア計画(UNV)を設立し、2012年には160カ国へ6800名以上のボランティアが派遣されている。また、国連は1985年に12月5日を「国際ボランティアデー」として、国際ボランティアの意義を認知し、推進するための活動を展開している。

国内でも国際ボランティアへの関心が高まり、多くのNGO/NPOが活動している。国際ボランティアには、医療支援や井戸の掘削、資金調達や組織運営など専門的な技術や知識が求められる長期のボランティア活動(3カ月程度~2年以上)から、現地の状況や団体の活動に関する理解を深めるために実施する短期のボランティア活動(1~4週間程度)への参加、語学や専門的知識、留学経験を活かしたプロジェクトスタッフとしての参加など、さまざまな段階がある。

一方、国際協力機構(JICA)は、「青年海外協力隊」、「日系社会青年ボランティア」、「短期ボランティア」などの事業を行っている。実際に海外で活動する以外にも、国内での街頭募金や事務仕事などの活動支援や、奨学金プログラムへの参加なども立派な国際ボランティア活動だ。

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