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「FCP(フード・コミュニケーション・プロジェクト)」 詳細解説

読み:
えふしーぴー(ふーどこみゅにけーしょんぷろじぇくと)
英名:
Food Communication Project

食の安全と安心に対する消費者の関心が、かつてないほど高まっている。こうした中、食品の製造・加工業や販売業、外食産業などの多様な食品事業者が、自らの事業活動を「見える化」したり、情報のやり取りを行ったりして、消費者からの信頼を得ようと努力している。こうした取り組みを「フード・コミュニケーション」と呼び、農林水産省では、2008年度から「食への信頼向上活動促進事業(フード・コミュニケーション・プロジェクト:FCP)」を推進している。

FCPの目的は、食品事業者による自主的かつ積極的な取り組みを活性化することにより、食に対する消費者の信頼向上を図ることだ。食品事業者が自らの顧客ニーズを見極めて、創意工夫に溢れた事業を展開していくことが、食に対する消費者からの信頼の確保につながる。また、食に携わるさまざまな関係者がそれぞれの分野で活動を行うことで、食の安全の確保や「見える化」に積極的な食品事業者がきちんと評価されるようになる。こうしたFCPの考え方に賛同する食品事業者などでつくる情報共有ネットワークには、2009年10月30日現在で332の企業・団体が参加している。

FCPに関連した活動の中でも重要な位置を占めているのが、「協働の着眼点」の策定だ。食に関する消費者の信頼を得るためには、食品事業者が事業活動をはじめとする自らの「行動の見える化」を図ることによって、関係者間の理解を促すことが必要となる。「協働の着眼点」はそのための共通言語となるもので、FCPでは作業グループを置いて「協働の着眼点(第1版)」を策定、公開するとともに、研究会を設置してその活用方策の検討を進めている。「協働の着眼点」には、業種横断版のものと業種別のものがある。

FCPではまた、1) 企業行動の情報発信、2) アセスメントの効率化、3) 地域活性化――の3つの研究会を設置して活動を展開している。企業活動の情報発信研究会は、食品事業者やフードチェーンによる「行動の見える化」の取り組みをステークホルダーへ伝える情報発信のあり方などについて、先進事例の紹介などを通じて検討している。一方、アセスメントの効率化研究会は、「協働の着眼点」の活用方法の研究や活用事例の収集などを行っている。また、地域活性化研究会では、地域におけるフード・コミュニケーションの促進と支援のあり方などに関する提案をまとめているほか、都道府県単位でFCPの研究活動を行うために地域ブランチの設立も行っている。

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