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「ベロタクシー」 詳細解説

読み:
べろたくしー
英名:
Velotaxi

環境にやさしく、健康にもよい自転車を利用する人が増えている中、客席つきの自転車を運転手がこいで乗客を運ぶ自転車タクシーが脚光を浴びている。自転車タクシーは、通称「ベロタクシー」と呼ばれている。ベロとはラテン語で自転車を意味する「Velo」のことだ。また、シティクルーザーともいう。ドイツで運行が始まったベロタクシーは、環境ブームともあいまって、欧米を中心として世界中に広まった。客席本体はポリエチレンなどの軽い樹脂でできており、乗り降りしやすいように卵を横にしたような形をしている。後輪が2つある3輪タイプのものが多く、油圧式ディスクブレーキや電動アシスト機能などを装備した車両もある。

ベロタクシーなどの自転車タクシーは、道路交通法上の軽車両にあたるため車道を走らなくてはならない。また、普通自転車ではないので歩道を走ることはできない。タクシー事業を行うための許可などはなく、同法の規定に適合した車体を使えばよい。2008年現在、同法に適合した自転車タクシーにドイツ生まれのベロタクシーがあり、自転車タクシーの代名詞になっている。そのベロタクシー・ジャパンを運営しているNPO法人環境共生都市推進協会は、ドイツのVelotaxi GmbH Berlinから公式に認定された組織であり、日本で唯一、ベロタクシーの普及や全国にある運行所の管理、サポートを行っている。

日本では、2005年に開催された愛知万博で公式交通機関として脚光を浴びて以来、ベロタクシーを導入しようという機運が各地で高まり、現在では北海道から沖縄まで20以上の地域でベロタクシーが運行されている。導入に向けた試験運行も各地で行われている。ベロタクシーをはじめとする自転車タクシーは、排ガスを出さないクリーンな交通機関として人気を集めているだけでなく、まちづくりや福祉の面でも活躍が期待されている。2007年に走行を開始した横浜市では、バス停からバス停の間でベロタクシーが運行されている。短い距離だが、高齢者や子どもを連れた利用者の役に立つ。

車体に特長のあるベロタクシーは広報ツールとしても注目されており、カラフルにラッピングして公報や企業広告などに使う試みがすでに始まっている。たとえば、京都府では府内に住む外国人にも国勢調査の広報が届くように、ベロタクシーの車体背面に18カ国語で同調査の実施が記載されたことがある。

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