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「メキシコ湾原油流出事故」 Q&A解説

読み:
めきしこわんげんゆりゅうしゅつじこ
英名:
The Gulf of Mexico Oil Spill
  • Q: メキシコ湾での原油流出の原因は?
    メキシコ湾原油流出事故はどうして起きたのだろうか?

    A: 2010年4月に米国で発生したメキシコ湾原油流出事故は、終結宣言までに5カ月以上を要し、約490万バレルもの原油が流出した史上最悪の原油流出事故だ。米国のオバマ大統領が設置した事故対策委員会が2011年1月にまとめた最終報告書によると、英国の石油大手・BPや関連企業の過失が重なったことが、掘削施設の爆発と流出事故につながった。また、政府の危機管理体制にも問題があったとして、安全面での規制強化を求めている。米国は原油流出による海洋汚染を警戒して海底油田の掘削を規制してきたが、オバマ大統領が規制を解除した数週間後に事故が起きた。原油流出事故は過去にも世界各地で起きており、原因としてはタンカーの座礁や戦争による施設の破壊などがある。

  • Q: 海底に油田を掘るのはなぜ?
    石油メジャーはどうして危険を伴う海底油田の掘削を行っているのだろうか?

    A: 米国で起きたメキシコ湾原油流出事故を見てもわかるとおり、海底油田の掘削には危険が付きものだ。海底300〜3000m級の大水深油田から原油を生産するには、巨額の費用を投じて洋上に掘削施設を建設し、長さ数kmに及ぶ掘削パイプを使って原油を採取する必要がある。それでも多くの国が海底油田開発に乗り出すようになった背景には、石油輸出国機構(OPEC)をつくった中東などの産油国と、石油系企業の連合体である「石油メジャー」との対立の歴史がある。産油国による石油国有化の流れに対抗するため、現在のBPやエクソンモービルなどの石油メジャーは海底油田へと目を向けた。また、大水深油田から原油を採取する技術開発が進み、コストが低下したことも大きな理由だ。

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