サイト内
ウェブ

「新エネ百選」 詳細解説

読み:
しんえねひゃくせん
英名:
Selection of one hundred New Energy

日本各地で、太陽光・熱や風力、水力、バイオマスなどの新エネルギーの導入が進められている。その主体も、地方自治体や事業者、NPOなどさまざまだ。なかでも地域特性に合った地産地消型の新エネを事業化することは、今後の新エネ普及に役立つ取り組みとして期待されている。このような新エネ導入事業を全国から公募して選んだ事例集が「新エネ百選」だ。経済産業省と(独法)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、2009年4月に公表した。

選ばれた新エネのなかで大きな割合を占めているのが、太陽光発電だ。とくに高い発電能力をもつメガソーラーは、山梨県北杜市やシャープ亀山工場などで導入されている。このほかにも、キャンパス内に太陽光発電システムを設置した山形県の東北公益文科大学、東急元住吉駅に光透過型太陽光発電設備を導入した東京急行、太陽光発電システムを取り入れた神奈川県の劇団四季、近江大橋に太陽光発電システムを取り付けた滋賀県道路公社、公共施設に多くの太陽光パネルを設置した愛媛県松山市などの事例が紹介されている。

また、風力発電では、「だし風」と呼ばれる季節風をまちづくりに生かすため自ら風力発電を運営する北海道の寿都町、同じく北海道の洋上風車「風海鳥(かざみどり)」、ウインドファーム建設を契機に「地球にやさしいまちづくり」に取り組む岩手県釜石市、かみやはぎ「風の森」構想を掲げる岐阜県恵那市、エコ・ガーデンシティ構想を打ち出した愛知県田原市、うみかぜ風力エネルギー普及モデル事業に取り組む京都府京丹後市、砂丘に風車を建設した鳥取県、徳島県の大川原ウインドファーム、沖縄県の「宮古島風力発電事業」や「与那国風力ハイブリッドシステム」など、百花繚乱だ。

さらに、バイオマスでは、バイオガスエネルギーを活用した酪農経営を進める栃木県、生ゴミ発酵処理発電と廃食用油BDF化事業に取り組む富山県富山市、廃食用油リサイクル事業を手がける香川県小豆島町の事業者、下水処理場にバイオガス燃料製造設備を建設して天然ガスバスの燃料として供給する兵庫県神戸市、鶏ふんを焼却してバイオマス発電を行う宮崎県のみやざきバイオマスリサイクルなどの事例がある。

地域色豊かな新エネもある。北海道では、美唄市や沼田町、洞爺湖町などの市町が雪氷利用に取り組んでいる。農産物用の倉庫や、公園にある建築物の冷房など利用方法はさまざまだ。山形県川西町や新潟県上越市でも、雪氷エネルギーを冷暖房や環境教育に生かしている。一方、秋田県の食品販売会社では地中熱水を利用した牛乳処理加工を、栃木県那須町は温泉の余熱排熱を宿泊施設の給湯や暖房に活用する事業を行っている。また、千葉県や東京都などで、既存施設に小水力発電設備を併設する試みが行われている。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。