A: 日常はもとより、防災、避難、災害支援の現場においても、女性を主体的な担い手と位置づけることが重要だ。政府は、2013年には「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」を策定した。男女共同参画の視点から、地方自治体が防災に取り組む際に必要な事項を示している。自主防災組織における女性リーダーの育成、男女別スペースの確保、女性に対する暴力の予防、母子の保護、女性だけで話し合える場の設置、女性・乳幼児用品の備蓄と調達・輸送など、内容は多岐にわたる。
A: 「人道憲章と人道対応に関する最低基準(スフィア基準)」は、紛争や災害の被害者が、尊厳のある生活を送ることを目的として定められた。国際赤十字・赤新月運動とNGOなどが1997年に始めた「スフィアプロジェクト」が、2000年に策定した。被災者支援における最低限の基準は、防災の理念と共通するところが多く、女性や、子ども・高齢者など社会的弱者の支援における規範として活用されている。その内容は、給水・衛生・衛生の促進、食糧や物資・シェルターなどの確保、保健活動など幅広い。