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海野和男のデジタル昆虫記

紫外線写真用カメラ

紫外線写真用カメラ
2012年02月18日


 昆虫は紫外色が見えると考えられている。紫外色とは人間が見えない紫より波長の短い近紫外線の反射や吸収による色である。植物は近紫外色を使って昆虫を呼ぶものもある。
 近紫外はモノクロフイルムでは撮影が可能である、ただレンズが紫外線をカットするので、鮮明な撮影にはUVニッコールのような特殊なレンズが用いられた。
 デジタルカメラは紫外や赤外(特に赤外)の感受性そのものは高いのだが、それをカットするために赤外紫外カットフィルターが組み込まれている。
 ローパスフィルターがない機種ならどうだろうかと、昔、コダックのDCS Proというローパスレスの一眼レフを購入したが、逆に赤外を通しすぎて具合はよくなかった。普通のデジタルカメラでも何とか撮れるが,より鮮明に撮るには,赤外紫外カットフイルターをはずし、UVニッコールを使い、さらに紫外線だけ通す特殊なフィルターと赤外をカットする特殊なフイルターを用いて撮影したいと、前から思っていた。
 リコーのGXR用のGXR MOUNT A12カメラユニットはローパスレスである。APSCサイズで高感度にも強い。ライカMマウントなのでアダプターを介して様々なレンズがつけられる利点がある。このカメラユニットの赤外、紫外カットフィルターを外せば、かなりよい紫外や赤外専用カメラができそうと思った。リコーの野口さんに相談したら、興味を持って頂き,実験してみることにした。昨日実験機が完成したのでマレーシアに持っていくことにした。どんな風に撮れるかが楽しみである。
 写真は下がノーマル上が紫外線カメラでの撮影。濃い部分が紫外線を吸収している。
 海野和男の昆虫撮影テクニックはまもなく発売。

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