週刊地震情報 2025.5.18 16日ぶりに震度3の地震発生 北海道では震度4の地震も

  • 2025年5月18日
  • ウェザーニューズ

2025/05/18 10:03 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると若干多い水準です。東北や北海道の太平洋側で地震が目立ちました。震度3以上の地震は3回発生しています。(5月12日〜18日10時の集計)

国内:16日ぶりの震度3

12日(月)23時54分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード5.2、深さ55kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道函館市、青森県階上町、東通村で最大震度3を観測しています。

国内で震度3以上の地震が発生するのは4月26日以来、16日ぶりでした。地震のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

青森県東方沖では太平洋プレートが陸のプレートに沈み込むことで、地震が多い領域です。今回の震源付近はプレート境界の深さが60km前後と考えられていますので、境界に近い所で発生した地震とみられます。

国内:十勝地方中部の地震で最大震度4

15日(木)22時05分頃、北海道の十勝地方中部を震源とするマグニチュード4.7、深さ95kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道浦幌町で最大震度4、帯広市、釧路市、池田町、新得町、新冠町、三笠市などで震度2の揺れを観測しています。

十勝地方中部を震源とする震度4以上の地震は2016年7月以来、約9年ぶりです。

十勝地方には南北に横断する十勝平野断層帯が知られています。今回の地震の震央は断層帯に近いものの、深さが100km近くと深いため別の活動です。近年のこの領域の地震はほとんどが今回と同様に深さ100km前後で、十勝平野断層帯としての明確な活動は現れていません。

政府の地震調査研究推進本部は、十勝平野断層帯の活動に伴って30年以内にマグニチュード8.0程度の地震が発生する確率を0.1〜0.2%としています。ただ、過去の活動が十分に明らかになっていないことから、信頼度は低く、油断ができない断層帯です。

世界:ギリシャ沖のエーゲ海でM6.0

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も大きな地震は南太平洋のトンガ近海で発生したマグニチュード6.4です。

今回はギリシャの地震に注目します。日本時間の14日(水)朝にギリシャのクレタ島の東を震源とするマグニチュード6.0、深さ約74kmと推定される地震が発生しました。

地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。クレタ島からは少し離れた震源だったため、被害を伴うような強い揺れはありませんでした。

今回の震源はアフリカプレートとエーゲ海プレートと呼ばれる小さなプレートの境界近くで発生しました。ただ、メカニズムからプレート境界型の地震ではないとみられます。

プレート境界に近いことで、クレタ島の周辺ではマグニチュード6を超えるような地震がしばしば発生します。2021年にはクレタ島の東部で今回よりも浅い震源の地震が発生し、強い揺れに見舞われました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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