2025/05/18 05:00 ウェザーニュース
フレッシュな生野菜のサラダがおいしくなる時季になりました。サラダに欠かせないのがレタス類です。
レタスと一口に言っても、玉になっているレタスや、ひらひらした葉が特徴のリーフレタスなど種類が豊富ですが、見た目だけでなく栄養価や味にもそれぞれ個性があるそうです。
そこで、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんにそれぞれのレタスについて伺いました。
「レタスには、大きく分けて葉が玉状に巻く玉レタスやサラダ菜などの『結球レタス』、巻かずにひらひらしているサニーレタスやグリーンリーフなどの『リーフレタス』、芯は結球して外葉は巻かないロメインレタスなどの『半結球レタス』の3種類があります」(吉田さん)
「玉レタスはシャキシャキした食感と水分が多いため比較的味はクセもなく淡白です。
リーフレタスは葉が柔らかく、サニーレタスなどはクセはなく、葉に赤みがあるのが特徴、グリーンリーフは葉にウェーブがかかり、やや苦味があるのが特徴です。
ロメインレタスは葉と茎が肉厚でサクッとした食感があります」(吉田さん)
見た目や食感、味だけでなく栄養価にも違いがあるそうです。代表的な結球レタスとリーフレタスで比較してもらいました。
「結球レタスとリーフレタスでは、栄養価にかなりの違いがあります。
まず、ミネラル類のうち、ナトリウムはリーフレタスが結球レタスの3倍、カリウムは約2.5倍、鉄分は3倍含まれています。妊産婦には重要な葉酸もリーフレタスの方が多く含まれています。ビタミン類では、β-カロテンが約9.6倍、ビタミンCが約4倍も多くなっています。
栄養面だけでみると、同じレタスでもこんなに違うのかと思うほど、リーフレタスの方が優れています。
ただし、玉レタスのシャキシャキした食感、みずみずしさと爽やかさが感じられる味は、サラダ全体のおいしさを決めるといっても過言ではないでしょう。
それぞれのレタスには独自の魅力があるので、特徴に合わせてレタスの品種を選ぶことをおすすめします」(吉田さん)
結球レタス、リーフレタスの個性に合わせた調理法を教えてください。
「結球レタスは、生だとサラダのボリュームが出て、食感の良さからサラダ全体がおいしく感じられます。またレタスチャーハンやスープなど、加熱調理をしてもシャキシャキした食感が残ることと、さっぱりした仕上がりになります。この点、リーフレタスは加熱するとすぐしんなりしてしまいます。
リーフレタスは、葉が丸まっておらず柔らかいので巻きやすく、焼き肉を巻いたり、手巻き寿司の具材などに向いています。また、赤が入ったサニーレタスやカールした葉が愛らしいグリーンカールなどは、サラダに入れると華やかな印象になります」(吉田さん)
これから生野菜がいっそう美味しく感じられる時季になります。フレッシュなレタス類をたっぷり摂って、栄養補給、水分補給に役立てましょう。