2025/05/11 10:49 ウェザーニュース
この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週とほぼ同じ水準です。特に地震活動が集中した地域はありません。前週に続いて震度3以上の地震はありませんでした。(5月5日〜11日10時の集計)
4月26日に熊本県熊本地方で発生したマグニチュード4.2の地震以降、5月10日(土)まで震度3以上の地震が1回も発生していません。
地震は多い時期と少ない時期を繰り返しますが、震度3以上の地震が2週間も発生しないことは、2021年(1月2日〜22日の21日間発生なし)以来4年ぶりです。
ただ、今年の震度3以上の地震はすでに60回発生していて、特に少ないわけではありません。次の地震がいつ来るかはわかりませんので、日頃からの備えは必要です。
7日(水)9時47分頃、神奈川県西部を震源とするマグニチュード3.1、深さ11kmと推定される地震が発生しました。この地震で神奈川県相模原市と秦野市で最大震度2を観測しています。
神奈川県西部を震源とする有感地震は3月13日以来、約2か月ぶりです。
神奈川県では昨年の8月9日にマグニチュード5.3の地震が発生し、最大震度5弱を観測しました。今回の地震と震源、深さはほぼ同じで、余震と考えられます。フィリピン海プレートと陸のプレートの境界付近の地震活動とみられています。
1923年の大正関東地震(関東大震災)など過去に大地震を引き起こした、相模トラフ沿いの領域です。
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震は南アメリカ大陸の西の太平洋で発生したマグニチュード6.0です。
日本時間の5日(月)昼に南アメリカ大陸のはるか西の太平洋を震源とするマグニチュード6.0、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。陸地から離れた震源だったため、揺れによる影響はありません。
今回の震源はナスカプレートと南極プレートの境界付近です。チリ海嶺もしくはチリ海膨と呼ばれ、トランスフォーム断層と呼ばれる横ずれ型の断層が卓越しています。
周辺ではマグニチュード6〜7クラスの地震がしばしば発生していて、最近では2021年にマグニチュード6.7の地震が起きました。横ずれ型の地震が大半を占めるため、規模の割に津波が発生しにくいタイプです。
出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。