
悪魔に「力が欲しいか....?」と囁かれたので答えたが… / あくまでクマ(@akmd_kuma)
タイトルで「二進法でやってる店」とオチがわかっているのに、わかる人はツッコみ、わからない人は頭をひねる……。人によって得手不得手がはっきりしがちな理数系のネタを直球でぶつけた2コマ漫画に、X(旧Twitter)で2万8000件超のいいねが寄せられている。
話題を呼んだのは、あくまでクマ(@akmd_kuma)さんが以前、自身のSNS上に投稿した創作2コマ「二進法でやってる店」。1コマ目ではお店に1人で訪れた女性客が、店員から「何名様ですかー?」と呼びかけられ、女性は指を1本立てる、というありふれた光景が描かれる。だが、その指を見た店員は「29名様ご案内でーす!!」とアナウンス。タイトル通り二進数で読み取ったというオチなのだが、読者からは「2名様では?」「どっちの端を0と定義していいのか迷わない…?」「11101って言え」と、理屈が分かったからこそさまざまなポイントで異論やツッコミが集まった。
作者のあくまでクマさんは本作のほかにも、「ガブリエルのラッパ」という空間図形をオチにした4コマや、「間違えて買った漫画」というシチュエーションに因果のループという現象をあてはめたりと、数学・物理学のネタと日常の光景を組み合わせた作品を複数制作している。そんな理系ギャグを描く狙いを、あくまでクマさんに訊いた。
■ わからなくても笑ってたら雑学が増えてた!?知識ゼロでも楽しくてハマる理系ネタ
2コマ「二進法でやってる店」 / あくまでクマ(@akmd_kuma)
4コマ「かしこい犬」(01) / あくまでクマ(@akmd_kuma)
4コマ「かしこい犬」(02) / あくまでクマ(@akmd_kuma)
「何気ない日常的なシチュエーションに、日常では使わないような専門的な用語が出てくるとギャップがあっておもしろいかなという考えで描いています」と話してくれたのは、X(旧Twitter)で人気の4コマ漫画家・あくまでクマさん。描いている漫画には、理系の知識がちょこっと混ざっているものが多い。でも、読んでみると意外とわかりやすくてクスッと笑える内容だ。なかでも気に入っているのは、「かしこい犬」という話だそうで、「モンティ・ホール問題が昔から印象に残っていて、 4コマ漫画を描き始めてから題材にしたいと思っていたので、それを作品として作れたので特に気に入ってますね」と教えてくれた。
「読む方によっては知らないネタもあると思うので用語の解説を入れることはありますが、話の流れとして解説を入れるのが難しそうなときは省いています」と話すあくまでクマさん。そのときはネタが何かをあまり考えずに何となく楽しみ、「どこかの機会でそのネタを見たときに思い出していただければ」と、作品への思いを語ってくれた。
あくまでクマさんの作品のアイデアは、日ごろのインプットから生み出されるそうだ。昔から科学のニュースを読むのが好きで、最近は科学系の解説動画もよく見ているという。さらにゲームの中で出てくる雑学からヒントをもらうこともあるようだ。むずかしそうに見える理系ネタも、日常にさらっと混ぜてみると、思わぬ笑いが生まれる。知識がなくてもじわっと笑えるあくまでクマさんの作品、ぜひのぞいてみてほしい。
取材協力:あくまでクマ(@akmd_kuma)
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