スターバックス コーヒー 京都BAL店に新たなアート作品が集結!

  • 2025年4月11日
  • Walkerplus

スターバックス コーヒー 京都BAL店に新たなアート作品が集結!

“アーティストたちの共同アトリエ”をコンセプトに、若手アーティストの作品に囲まれながらコーヒーを楽しめる「スターバックス コーヒー 京都BAL店」。オープンから6年を迎えるにあたり、初めて大規模な作品の入れ替えが行われた。アート作品が彩る空間や、展示作品の魅力を紹介する。

■現代アートを、より身近に。コーヒーとアートの新鮮な体験
美術大学が多く集まり、幅広いアートイベントも開催されているアートの街・京都。この街で、若手アーティストの作品を楽しめる場所のひとつとして親しまれているのが「スターバックス コーヒー 京都BAL店」だ。スターバックスの“若手アーティストを支援したい”という共通の想いを持った京都を拠点に国際的に活躍するクリエイティブ・プラットフォーム「Sandwich」のアートディレクションのもと、約70点もの現代アート作品が展示されている。

「ここはカフェの中に、ギャラリーの機能を持たせています。こんなに近くで現代アート作品を見ながらコーヒーを飲める店舗は、京都BAL店以外ありません」と語るのは、スターバックス コーヒー ストアバリューエベレーション本部の今村さん。
スターバックスの今村さん
スターバックスの今村さん


展示している作品は(一部を除き)購入でき、作品が売れた後は、新たな作品の発表の場所になるという循環を繰り返している。オープン当時に展示されていたいくつかの作品はここから羽ばたき、また、それぞれのアーティストたちも精力的に活躍の場を広げている。

ここまで多様な若手アーティストの作品を展示しているギャラリーは、京都でもほとんどないと言われているそう。35点におよぶ今回の大規模な作品入れ替えは、新たな若手アーティストたちに作品を発表する場を提供するとともに、来店客にとっても新たな作品やアーティストとの出合いの機会となることに、今村さんは喜びを感じているという。
「一度に多くの作品を入れ替えたことで、お店の雰囲気がガラリと変わり、新鮮な驚きがありますよね。初めてご来店されるお客様だけでなく、いつも来てくださるお客様にも新しい発見・体験をお届けできます。アーティストにとってもお客様にとってもよい循環ができていると実感しています」

また、京都BAL店では、より豊かな時間を届けたいと、毎月1つの作品をテーマにしたドリンクの「アートカスタマイズ」を実施している。
アートカスタマイズはブラックボードに掲示
アートカスタマイズはブラックボードに掲示


作品のイメージやアーティストの想いを深掘りし、店舗のバリスタ全員のアイデアを集めたカスタマイズを、店頭のチョークボードでオファリングしているので、注目だ。ちなみに、取材に訪れた2月は、岡田祐里奈さん(後出)の作品をイメージし、ココアパウダーとブラウンシュガーをトッピングした、エスプレッソマキアートのカスタマイズだった。

■どんなアート作品に出合える?一部をご紹介!
店のコンセプトである「アーティストたちの共同アトリエ」のとおり、筆致や凹凸、素材の質感まで感じられるほど近くで作品を鑑賞できるのも、京都BAL店の魅力だ。来店客は、「あ、この作品、好きだな」「今日はこの席から見てみようかな」など、思い思いに楽しみながら店内での時間を過ごすことができる。さてここからは、「アーティストがどのように考え、作品の中で表現しているのか」、展示作品の一部をアーティストの想いとともに紹介しよう。

品川美香さんの《永遠》。品川さんは、「7つまでは神のうち」という言葉に表されるように現実と異界、かわいらしさと恐ろしさにまたがった向こう側の存在としての子どもを描きたいと考え、作品の代表的なモチーフのひとつとしているそうだ。
「今の時代はいろいろなものの見方や描き方を当たり前に知っている状態で暮らしているので、ひとつ絵の中でいろいろな技法を使うことは自然なことなのではないかなと思い、あえて多様な技法を用いて描いています」
品川美香さんの《永遠》
品川美香さんの《永遠》

品川美香さん
品川美香さん


自らの呼吸で、赤い顔料をシャボン玉のように膨らませ、被膜に流れる顔料をキャンバスに定着させた大和美緒さんの《BREATH 20》。
「呼吸をする瞬間、瞬間の痕跡が一枚の作品になっています。赤いドットは同じものが1個もないので、一瞬一瞬の違う時間の連続の中に私たちが生きていることを表現したいと思っています」
大和美緒さんの《BREATH 20》
大和美緒さんの《BREATH 20》

大和美緒さん
大和美緒さん


藤本純輝(あつき)さん《花瓶の花》。自然や草花をモチーフに、布を重ねたキャンバスを抜き出して下層を露出させる技法で、草花のたたずまい、気配、感触まで表現している。
「草花は、太陽の光に包まれて、空気の細かな粒、風に包まれながら咲いています。作品は実際にそこに咲いているものとして、物理的な遠近、前後がある絵画空間を作ろうと試みています」
藤本純輝さん
藤本純輝さん

藤本純輝さん《花瓶の花》
藤本純輝さん《花瓶の花》


少年時代に親しんだテレビゲームの思考をテーマに作品を制作する、竹内義博さんによる《Cross》。表面に浮き出たバツは、3Dプリンターで作った型紙に絵具を落とすことで緻密に描かれている。
「背景は火のイメージをシルクスクリーンでのせ、その上にバツを描いています。これはぷよぷよというゲームの構造でバツを配置しています」
竹内義博さんの《Cross》
竹内義博さんの《Cross》

竹内義博さん
竹内義博さん


今西真也さんは、幼少期の原体験から“視覚と認識のズレ”を表現することを試みている。作品名《Glimmering 43》は、「きらめいていく」を意味する「Glimmering」シリーズの一作だ。
「家にいるとスマホ見ながら、隣ではテレビが流れていて…その空間がたくさんあり、すぐに入れ替わっていくことに僕たちは慣れている。それは20年前にはなかったことで、空間が明滅しているなと思いました。その感覚を取り込んで描いています」
今西真也さんの《Glimmering 43》
今西真也さんの《Glimmering 43》

今西真也さん
今西真也さん


写真を絵具で転写している岡田祐里奈さんの《Dream in out 023》。学生時代から京都BAL店に作品を展示することに熱い想いを持っていたという。
「写真しかできなかったことを破壊してペインティングしています。ここの場所に座ってもらって、お客様とこの作品が一体化していくことで、この空間が完成されていく。それがここの魅力でもあり、この作品が完成される意味です」
岡田祐里奈さん
岡田祐里奈さん

岡田祐里奈さんの《Dream in out 023》
岡田祐里奈さんの《Dream in out 023》


■スターバックス×アート作品の相乗効果
京都BAL店はギャラリーという役割を担うが、ほかの店舗でもスターバックスとアートはとても密接な関係にある。
「お店には家具、マテリアルなどいろいろな構成要素がありますが、アートは、スターバックスの想いや価値観を、いちばん素直に伝えてくれるものです」と今村さんは言う。

スターバックスの多くの店舗では、店舗デザインに合わせたアートをアーティストと共に制作し、設計担当者が空間に合わせてアートをセレクトして使用している。「しかし、同じアートでも使い方はお店によって異なります」と今村さん。
それぞれのお店のレイアウトやデザインに合わせて印刷して額装したり、地域のアーティストが直接壁に描いたり。京都で見たアートが、長崎県では異なる表現方法でデザインされたものを見ることもできる。店を巡ってそんな発見をするのも、面白い。
JR京都駅西口店ではファサードに手描きのサイレンアートが施されている
JR京都駅西口店ではファサードに手描きのサイレンアートが施されている

TSUTAYA BOOKSTORE 島原店では、額装されたサイレンアートがいくつかの作品との組み合わせで構成されている
TSUTAYA BOOKSTORE 島原店では、額装されたサイレンアートがいくつかの作品との組み合わせで構成されている


そして、メッセージをしっかり届けていきたいときは、共通する価値観を持つアーティストに依頼し、オリジナルのアートを制作する。例えば、東京・渋谷にある「スターバックス コーヒー SHIBUYA TSUTAYA 2F店」では、スターバックスの環境負荷低減の取り組みにアーティストが共感し、スターバックスで使用されたコーヒー豆の麻袋をアップサイクルして作品に取り込んでいる。
SHIBUYA TSUTAYA 2F店のKeeeneuさんが手掛けたオリジナルアート作品
SHIBUYA TSUTAYA 2F店のKeeeneuさんが手掛けたオリジナルアート作品


「そのお店だけの1点もののアートです。お店のある地域に関連するモチーフが描かれていることもあれば、アーティストと会話を重ねアイデアを出し合いながら一緒にアートをつくること、その中でアーティストが新しい表現手法にチャレンジしてくれることもあります」
また、オリジナルの作品や、京都BAL店の展示作品には、作品の近くに作者のInstagramなどにリンクするQRコードを掲示し、来店客とアーティストをつないでいる。

あなたの身近なスターバックスにも、こんなにたくさんのアート作品があふれている。時にはそんな作品に目を止めて、日常のコーヒータイムに、ちょっとした豊かさを感じてみてはどうだろう。

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2025 KADOKAWA. All Rights Reserved.