赤信号わたるさんは、「ヤンキー悪役令嬢 転生天下唯我独尊」(ヴァルキリーコミックス)や、SNS上で発表した作品が書籍化された「全てを筋肉で解決する童話」(双葉社、2024年3月21日発売)などで人気を博す漫画家。SNS上で精力的に個人制作作品も発表しており、2024年2月からはオリジナル漫画「デスピュア ~デスゲームかと思ったらピュアだったよの略~」シリーズがスタートし、X上で5万件を超える「いいね」を集まるなど反響を呼んでいる。
■「なぜかデスゲーム要素が」アイデアが作品に至るまで
仮面の主催者たちは、「若人のウブな恋愛」を見たいがために男女4人ずつを謎の施設に幽閉。しかも参加者に選ばれた全員が、ほかの参加者の誰かに恋をしているという。悪い冗談みたいな状況でも、やはり彼らにとっても恋の行く末は譲れないもの。なし崩し的に、デスゲームの皮を被ったレクリエーションに巻き込まれていくというストーリーだ。
読者からは「こういうの待ってました」「デスゲームじゃなくてラブゲームじゃねえか」「なんか安心して見れるなこのデスゲーム」と第1話からさまざまなコメントが寄せられる同作。制作の経緯や作品の構成について、作者の赤信号さんを取材した。
作品を描いたきっかけについて聞くと「久しぶりに長編用のアイデアを形にしたいと思ったときに、自分が得意なギャグと、ラブコメというジャンルを上手く掛け合わせることができないかとアレコレ考えていたら、なぜかデスゲーム要素が加わりました。不思議です」と語った。
ある意味、死より重い恋を賭けたゲームに巻き込まれたり、ゲーム内容が小学生男子感あふれる「氷鬼」だったり、笑えるポイントの連続。デスゲーム要素が加わったことでどんな風に構想が発展していたのだろうか。
「最初はラブコメ色強めに考えていたはずなのですが、いざ描いてみるとこれもまた不思議なことにデスゲームの主催者側がいい意味で?イキイキし始めてしまいました」とコメント。続けて、「漫画の内容を考える自分と主催者のわくわく感がリンクして、無意識に感情移入してしまったのかもしれません」と意外な創作秘話を告白してくれた。
作品には第1話から多くの反響が寄せられているとのこと。その点について「読者の皆さんに楽しんでもらえて、まずはホッとしています」と笑顔で回答。「よく言われることなのですが、予想は裏切り、期待は裏切らない。そんな風に作っていけたらいいなと思っております」と、今後の創作活動について意気込みを語ってくれた。
取材協力:赤信号わたる(@GoAkashin)