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普通でいたいけど…今の私は?自分の感覚を取り戻す“普通のきんぴら”「心曇る日は ご自愛ごはんを」【作者インタビュー】

  • 2024年2月9日
  • Walkerplus

つらくても「食べる」、「食」を通じて心の病から少しずつ自分を取り戻していく、そんな経験を描いたコミックエッセイ「心曇る日は ご自愛ごはんを」。連載第4回目は、普通のきんぴらを紹介。レシピ通りに作った唐辛子入りのきんぴらは、思ったよりも辛め…。人と自分の「普通」は違うことを気づかせてくれる一皿だ。

【漫画】「心曇る日は ご自愛ごはんを」を読む

会社員として忙しくも充実した日々を送っていたある日、ふとした仕事のミスをきっかけに体調を崩してしまった作者のうめやまちはる( @umeyama_chi )さん。病気がもとで退職したあと、結婚。専業主婦をしながら回復に専念するも、なかなかよくならないことに不安を感じていた。病気の症状とわかっていても「あたりまえにできていたことができない」せいで、どんどん自信を失っていく。そんなとき、そっと寄り添ってくれたのは毎日の「食卓」だった。生きるために食べる。食べるために料理をする。そのささやかな繰り返しに、少しずつ心がほどけていく。

うめやまさんが自身の経験をもとに綴った本作は、第11回新コミックエッセイプチ大賞を受賞。「食」を通して取り戻していく日常の中に、大切な何かをきっと見つけることができるはず。

■ついつい「普通」にこだわってしまう自分が苦しい…
便秘気味の旦那さんのために、夕飯の副菜としてきんぴらを作ることにしたうめやまさん。レシピ通りに作ったものの、思った以上に辛く、これが普通の味なのか、自分の味覚が普通と違うのか考え込んでしまう。

夕食時、きんぴらをうれしそうに食べる旦那さんに、「一番普通そうなレシピで作ったから、普通においしくできるはずだったのに…」とこぼすと、意外な答えが返ってきて――。

■家の数だけ「普通の味」がある
普通の味にこだわっていたうめやまさんに対し、家族が気に入った味がその家の普通になると言う旦那さん。料理の話を通して、普通とは人によって違うことを改めて気づかされる。第4話「普通のきんぴら」のエピソードについて、作者のうめやまさんに聞いた。

――「心曇る日は ご自愛ごはんを」はうめやまさんの初めての単行本とのことですが、今までも漫画は描かれていたのでしょうか?

新コミックエッセイプチ大賞を受賞した「お弁当の話」をきっかけにお声がけいただき、ごはん漫画を描かせていただいたことがあります。短い期間ではありますが、「俺流!絶品めし」と「ごはん日和」という雑誌に漫画を掲載していただいていました。

――前回のズッキーニでは「規格外」、今回は「普通」という言葉が登場しています。同じように悩んだり、気にしている人は多いのではないでしょうか。考え方を切り替えるコツがあれば、ぜひ教えてください。

世の中にはいろんな人がいてそれぞれにできることをやっていけばいいだけだと思うので、普通だとか普通じゃないだとかを考えすぎて、自分を追い詰めないでいてほしいなと思います。

――うめやま家の「普通」のきんぴらはできあがりましたか?ほかにも、「我が家の味」があればぜひ教えてください。

今はもうきんぴらはこの味付けで!というのは決まりました(書籍にレシピを掲載しています)。ほかで言うと、春雨サラダや酢の物を作るときは、すっぱいもの好きな夫の要望で酢を多めにしたレシピにしています。

――読者に向けてメッセージをお願いします。

読んでくださった皆さんのお宅ではどんな味付けできんぴらを作っているか、聞いてみたいです。



料理が得意な人も、そうでない人も、ふと作ってみたくなる、食べてみたくなるような心に沁みるレシピが登場する「心曇る日は ご自愛ごはんを」。今後も連載形式でお届けしていく。


取材協力:うめやまちはる(@umeyama_chi)

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