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「つまんなかったぜ!!」不良が強がるのは“女児向けアニメ”!?真逆の組み合わせで生まれるコメディ漫画に笑いと感動

  • 2022年11月25日
  • Walkerplus

喧嘩に明け暮れ周囲を拒む孤独な不良少年。ある日、偶然目にした女児向けアニメに「まじでキメェな」と毒づきながらもドハマりしてしまい……!?“不良少年”ד女児向けアニメ”の真逆の組み合わせで織りなすコメディ漫画にTwitter上で笑いと反響が集まっている。

■孤独な不良の心を動かしたのは変身ヒロイン!意外な出会いからはじまる感動コメディ
注目を集めたのは、漫画家のぱらり(@parari000manga)さんが10月、自身のTwitterアカウント上に「不良少年が女児アニメにどハマりする話」として投稿した作品。

不良少年の「わたる」は、心を閉ざし関わるものすべてに反抗しながら日々を送っていた。だが、ある日、彼に運命の出会いが起こる。

それは、休日の朝偶然目にしたアニメ「アリス少女隊☆シャイニーハート」。変身して悪と戦う少女たちを描いた、小さな女の子をメインターゲットにした作品だった。

最初は小馬鹿にしながらテレビをつけっぱなしにしていたわたる。だが、ヒロインがピンチをしのぎ、必殺パンチで逆転する展開に「つ…強えぇ…!?」と思わず胸がときめいてしまう。

ヒロインたちの戦う姿に「生意気なアニメだな」と反抗心を燃やしつつ、腰を据えて見始めたわたる。しかし、丁寧に描かれる渾身のストーリーに気付けば目から涙が。「くっっっっそつまんなかったぜ!!」と強がるものの、それ以来寝ても覚めても「シャイニーハート」のことを考えるようになってしまい…、というストーリー。

一目惚れレベルで女児向けアニメに心惹かれながらも、素直にならずあくまで不良のスタンスを貫こうとするわたる。その微笑ましさと、アニメのヒロインとの出会いが自身の行動に少しずつ変化をもたらす様子を描いたハートフルコメディだ。Twitterでの投稿には3000件以上のいいねとともに、「女児アニメはいつだって大事なことを教えてくれる」「こういうギャップ好きです」という反響や、主人公のわたるのように一見強がりながらも絶賛するコメントが多く寄せられた。

■作者自身も体験した「アニメとの劇的な出会い」を作品に
同エピソードは、ぱらりさんが「COMICリュエル」にて連載していた『スーパーヒロインボーイ』(実業之日本社)の第1話。不良少年のわたるが、女児向けアニメを「くだらねぇ」と言い張りつつも、だんだんと魅力に惹かれウキウキを隠せないほどのめり込んでいく姿を描いたコメディ作品だ。

作者のぱらりさんによると、同作が生まれたきっかけは「当時私自身が、某女児向けアニメキャラの前向きさに励まされたり、ストーリーの面白さに見入ったりしていたので、その経験を自作に活かせないかと思い描き始めました」とのこと。

またアニメにすぐハマるのではなく、あくまで不良らしくツッパってみせるわたるのキャラクターは「わたるは、真っ直ぐで明るいアニメヒロインとは真逆の人物像にしようと思いました」という思いから生まれたという。

「なんというか、『後々改心しそうな敵キャラ』のイメージです。あと天邪鬼なコワモテの子って可愛いので……」

また作者のぱらりさん自身も、作中のわたるのようにアニメから与えられた影響は大きかったと話す。

「漫画を描き始めたきっかけがとある魔法少女アニメだったんです。それは大人向けの作品だったのですが、そこから女児向けの作品も改めていろいろ観るようになりました。作品のファンであるだけでなく、自身の創作活動とも密接な関係だったので、思い入れは深いです」

コミックス全3巻で完結している『スーパーヒロインボーイ』。ぱらりさんにとっても思い入れのある作品だそうで、Twitterに掲載し多くの反響が集まったことには「たくさん読んでいただけて嬉しいです。こちらは過去作になるのですが、当時読んでて再度読んでくれた人も、新しく読んでくれた人もありがとうございます」と感謝の気持ちを告げる。

今年9月からは「ミステリーボニータ」(秋田書店)にて新連載『いつか死ぬなら絵を売ってから』がスタートしたぱらりさん。絵を描くのが趣味の青年が、絵を売るのが生業のもう一人の青年と出会うことからはじまる、アートとお金の世界を描く物語だ。ぱらりさんの個性が光るその作品世界から今後も目が離せない。


取材協力:ぱらり(@parari000manga)

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