サイト内
ウェブ

【漫画】がん病棟での入院生活が始まる。慣れる間もなく、おばあちゃんのうめき声や医師の「鼻を開く」の言葉に混乱

  • 2022年7月18日
  • Walkerplus

幸せに暮らしていた一家の母親が突然がんに。これからどうする?その時家族は?「がんサバイバー」という言葉もあるように、がんと闘病・共存しながら日常を送る生き方が注目されている。そんな中、自らのがんとの闘病や家族との触れ合いを漫画「鼻腔ガンになった話」にし、Instagramにアップして反響を呼んだのが、やよいかめさん(@yayoi_kame)。そのリメイク版を描いていく。

やよいかめさんはご主人とお子さん2人の4人家族。なぜかなかなか治らない鼻詰まりの症状が気になっていた。精密検査を受けたところ、鼻腔がんと告げられた。抗がん剤治療や手術によって寛解を目指すことになる。今回は、いよいよ入院となる話。

明るく家族そろって病院に来たものの、最後は“10数年ぶり”の1人きりに。

病室で隣に寝ていたおばあちゃんとのやり取り。時には主治医からの呼び出しも。自分が入院しているということを実感する。

「鼻を開く!」。またも現れた恐怖ワードに、やよいかめさんの頭は大混乱。

■告知から2週間で入院。残した家族が心配で
最初のがんの診断から入院まではおよそ2週間。かなり慌ただしかったという。「まず、告知されて2、3日で病院を決め、治療を受ける新しい病院で転院手続き&初診。そこでたくさん検査を受けて診察→治療方針・入院計画決定。この時放射線科にも行って診察。顔の型取りも行いました。それから入院という流れです」

ご家族と別れる際にハグをする描写がある。特に転校して1カ月も経っていないお子さんたちに対する心配は尽きなかった。「友達ができたのか?ちゃんと生活できているのか?宿題は?忘れ物は?などです。特に娘のあーちゃんは小学校4年生で、女の子としていろいろと難しい年頃なので、いじめられたりしてないかなと、事あるごとに交友関係を聞き出そうとしていた気がします」

一気に負担が増えるご主人に対しても、仕事と生活のバランスがちゃんと取れるかと不安だった。「できるだけ入院前にやれることはやろうと思って準備したんですが、それでも足りなかったようでした」。闘病だけではなく、家族を支える母親としての悩みものしかかる。

■入院生活を少しでも快適にしたほうがいい
今回のがん治療が人生初の長期入院だったというやよいかめさん。病院から入院準備のためのプリントをもらい、必要なものを準備していた。「義母も実母も『パジャマは絶対レンタルが便利だから申し込みなさい!』と言ってくれたことがおもしろかったです。入院初期は家族も自分もまめに洗濯できるけど、長期になるとどんどん負担になるし、入院中にしばしばパジャマを汚すからレンタルの方が絶対的に楽って。確かに誰にも気兼ねせず過ごすことができたのでよかったと思います」

ほかにやよいかめさんが、持参してよかったものを挙げてくれた。

1…ドリップコーヒー、フレーバーティー、渋目の緑茶とお気に入りのマグカップ
「治療中いろいろ不安になることも多いですが、自分が好きなものの香りに触れることで、落ち着いた気持ちになれました」

2…洗濯物を入れるバッグ(洗濯ネット)&お風呂バッグ
「下着類は自分で洗う必要があったので、それを入れて洗濯室へ行くためのバッグは必須。調子がいい時は普通にシャワーも浴びられたので、お風呂用のシャンプーや石鹸、着替えが入るバッグがあると便利でした」

3…コードが長めのイヤホン
「Bluetoothなどが使えないテレビだったので、横になりながらテレビを見るためのイヤホンは絶対忘れない方がいいと思います。音質がいい耳に優しいものがオススメです」

4…大きいS字フック
「お風呂セットやバッグをベッドサイドにかけるためのフックです。入院中何度も『S字フックがあれば…』と思うことが多く、結局お見舞いの時に夫に家から持ってきてもらいました」

5…ピーリングジェル
「ずっとシャワーばかりの生活だと『なんだか角質が溜まっていく感じがするよね』と患者さん同士でも話していました。みんな気になっていたようです。ピーリングジェルを持って来ていたので同室の患者さんに順番で貸してあげたら、めっちゃ感謝されました」

ちなみに、入院初期で印象に残ったことは尿の保管だそう。「最初の2日ほど、トイレに行って出すすべての尿を保管しないといけなかったのが衝撃的でした。1日に出す尿の全体量を計る必要があったようです」

■「鼻腔がん」はマイナーなので、情報がうまく見つからない
「鼻を開く」というお医者さんの言葉にも頭が混乱。入院前から鼻腔がんについていろいろ自分調べてみたが…。「本屋さん、図書館、インターネットなど思いついたものは全部見たんですが、『鼻腔がん』について書かれていたものはほとんどありませんでした。圧倒的に大腸や胃、肺、子宮のがん患者さんの割合が多いようです。Instagramで検索しても『鼻腔がんになった犬』ばかり出てきて、人間よりも犬の方が鼻腔がんにかかりやすいということが分かっただけでした(笑)」

この後、放射線治療がいよいよ始まる。

取材・文=折笠隆

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.