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「粉砕花粉」に要注意!通常の花粉の2.25倍以上長く空間を漂うことが明らかに

  • 2022年4月6日
  • Walkerplus

“粉砕花粉”をご存じだろうか?これは、粉砕され、小さくなった状態の花粉のことなのだが、花粉抑制に効果がある「ナノイーX技術」を日々研究しているパナソニックが、スギ花粉をサンプルに花粉の実態を把握する実験を行ったところ、粉々になった “粉砕花粉”は通常の花粉に比べて長く空気中を漂うことが明らかになった。

実験では、新日本空調のクリーンルームを使用して、無風条件下で撮影を行い、人がスギ花粉を踏んだり、歩いたりする状態を観察。その結果、花粉の外皮が粉砕されていき、花粉が粉々になった “粉砕花粉”になることを可視化した。

この“粉砕花粉”は、通常の花粉の大きさ、30マイクロメ-トル(1マイクロメートル=1ミリメートルの1/1000)よりも小さいナノメートル(1ナノメートル=1ミリメートルの1/100万)レベルの微小なサイズのものまでも多く含まれているため、人の移動や行動によって床から空間上に舞い上がることが判明。

通常の花粉は舞い上がってから1分20秒ほどで大半が舞い落ちたのに対し、“粉砕花粉”は3分以上と、2.25倍以上の時間にわたり、空間を漂い続けることが今回の実験で分かった。

環境化学や花粉含有物質に関する研究者である王青躍氏(おうせいよう氏/埼玉大学大学院理工学研究科教授)に取材を行ったところ、「この破裂した花粉の外皮や、内容物がマイクロレベルやナノレベルで粒子化(粉砕花粉化)したものは、舞い上がりやすくなるだけでなく、PM2.5などの有害化学物質と結び付きやすく、反応性の強い物質に修飾される。場合によって反応性は1万倍にも高くなることが分かっている」とのこと。

また、「呼吸器を通じて、これらの微粒子が身体に取り込まれないよう防ぐことが重要。防ぐためには、外出から帰ったら花粉を払い、可能ならお風呂に入るなど花粉を室内に持ち込まないこと、掃除機をかける前は床を濡れたクロスで拭き、その後にから拭きするなど、舞い散らないようにしてから掃除をすること、空気清浄機を使用して花粉の内容物まで抑制することなどが必要」とのことだった。

パナソニックが研究に取り組むナノサイズの微粒子イオン「帯電微粒子水(ナノイーX)」は、カビや花粉、菌・ウイルスなど“目に見えない空気の汚れ”を抑えることが分かっている。王氏は、花粉から身を守るためには「花粉の微粒子の抑制効果のある高性能な空気清浄機の使用が有効」とし、「風があまり立たない場所に設置するとその効果をより発揮する」とコメント。花粉症で悩んでいる人や気になっていた人は、これらのアドバイスを参考にしてみてはいかがだろうか。

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