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【漫画】「車を売る」ってどういうこと?自動車ディーラーを舞台に描かれる「共感」の姿

  • 2022年3月30日
  • Walkerplus

自動車メーカーに入社しトップセールスを目指すも、まだ一台も売ることができていない新人営業マン。ある日、はじめて成約にこぎつけられそうなお客さんに売り込みをかけるも、先輩からストップがかかる。不服ながら先輩の仕事を見ていると、止められた理由が見えてきて……。

新人自動車セールスの田端を主人公に、自動車営業の現場を描いた漫画『田端、明日は売るつもり!』。同作はコンサルティングファームの株式会社クニエが主催するWEB漫画賞「クニエ漫画グランプリ2021」でSNS読者賞を受賞した作品。一次審査を突破した6人が半年間の連載を行い審査が行われ、同作は6作品中もっともSNSでリツイートされるなど読者の支持を集めた。

「売りたい」という意欲が空回りして、契約に結び付かない日々が続く新人営業の田端。まだまだプロとしての振る舞いが身についていない田端が、先輩や同期、上司の姿から、少しずつ「車を売る」ことの本質に気付いていく成長物語。実際に自動車ディーラーへの取材も行い、営業だけでなく整備士などのスタッフを含めたディーラー全体の日常も垣間見える作品だ。

ウォーカープラスでは今回、作者のmicomalu(@micomalu)さんに、自動車ディーラーへの取材での発見や、作品への思いなどをインタビューした。

■「お客さんの数だけエピソードがある」自動車ディーラーの世界を漫画に
――このたびは受賞おめでとうございます。あらためてお気持ちを聞かせてください。

「ありがとうございます。この漫画賞に名前を残せて良かったです」

――どんなきっかけから本賞に応募されたのでしょうか?

「エントリー作品が通過すれば、半年間の連載が出来るということで、ぜひ経験したいなと思い応募しました。また、その間も一定額をいただけるということも魅力的でした」

――自動車ディーラーならではのエピソードが詰まっていて、読みごたえがありました。実際にディーラーに取材したとうかがいましたが、その中で印象に残ったことはなんですか?

「取材前にアンケートを取らせてもらったのですが、本当に人それぞれ、日々さまざまな場面に出くわしているのだなぁと。もちろんいい話だけじゃなくて、困ったお客さんやトラブル話も沢山ありましたが、お客さんの数だけいろいろなエピソードがあって面白いなと思いました」

――作品内のお話のモデルになったエピソードなどはありますか?

「実際にエピソードとして反映したのは、第2話で出てくる軽トラのお爺さんの話です。取材先の店長様のエピソードで、本当にそれはそれは豪邸だったのだそうです」

――また、田端が一人で成長していくのではなく、毎回周囲にスポットがあたり、そこから田端が学びを得ていくという構成も印象深かったです。

「そうですね…もしかしたら田端というよりは、田端が働いている『ホシノモービル』を描きたかったのかも知れません。ディーラーには営業スタッフだけではなく、その他に整備、サービスなど、それぞれのポジションで日々働いている人達がいます。また、その家族ももちろん関わりを持ってくる。

彼らも描きたいと思った時に、毎回読み切りのようにすれば描きやすいかなと思いました。連載が1カ月毎なので、読み切りの方が時間が空いても、初めて見る人でも楽しめるかなと思ったのもひとつです」

■編集者とともに臨んだ「漫画賞の連載」、その中で変わったこと
――グランプリでは編集担当者がつき連載が進められたそうですね。 賞の作品を外部のサポートとともに作るという体験はどうでしたか?

「本当に、サポートして頂かなかったらこの作品は完成しませんでした。最初の案は話として未熟な点が多かったですし、キャラクターも上手く練り上げられませんでした。客観的に見ていただいて、本当にありがたかったです」

――そうした連載を通じて、特に変化したポイントはありますか?

「田端の顔が最初と最後で随分違いますが、自分でも初めはあまり彼を理解していなかったような気がします。最終話で車の商談が2件舞い込むシーンの『いい波に乗った気がする』といって波に乗っているコマは、最初にネームを出した昨年8月頃にはなかったコマですが、実際に最終話の原稿を描いた今年1月頃には『2件も舞い込んだら、田端は浮かれてコミカルな動きをしそうだな』と、自然に描いたコマでした。そういうことが後半たくさん起こっていました。顔が変わったのも、ひょうきんさがより出て、田端らしくなって行ったのかなと思います」

――最後に、これからの創作活動についての思いを教えてください。

「漫画家としては少し遅いスタートですが、悔いなく活動したいと思います。ひとまず、今年は商業デビューを果たしたいと思います!」

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