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「1日5食で痩せる!?」現役医師YouTuberが教える「内臓脂肪を落とす」のにおすすめの食べ物

  • 2022年3月30日
  • Walkerplus

運動不足に不規則な食生活…。コロナ禍で在宅勤務が増えて、ポッコリしたお腹が気になっている方も多いはず。特に40〜50代の方はメタボリックシンドローム(※メタボ、内臓脂肪症候群)に気をつけたいところ。

そこで、YouTubeのチャンネル登録者数50万人超(2022年3月時点)を誇る現役内科医、橋本将吉先生ことドクターハッシーに、「内臓脂肪の基礎知識と、楽に内臓脂肪を落とせる食べ物」について聞いてきた。ユーモアを交えた分かりやすい医療系トークで大人気のドクターハッシー。ズルいくらいに楽して痩せたい方は必読!

■お相撲さんはメタボなの!?ポッコリお腹の正体
「年齢と共にお腹の周りが気になっている方も多いと思います。内臓脂肪の説明をするときに、よく聞かれるのがお相撲さんです。お相撲さんの立派なお腹に比べれば『私はまだまだ大丈夫!』と思う方がいるかもしれません。

残念ながらちょっと違います。お相撲さんは、ほとんどが筋肉と皮下脂肪なので、メタボではありません。一般人のポッコリお腹とは仕組みが違います。これは論文でも発表されています(もちろん個人差はあります)。

脂肪は大きく分けると、皮下脂肪と内臓脂肪の2つに分けることができます。皮下脂肪は皮膚のすぐ下についている脂肪で、ダルンダルンと揺れるもの。指でつまむことができる脂肪です。一方、内臓脂肪は内臓のまわりについている脂肪です。よく耳にする〝脂肪肝〟も肝臓のまわりについた内臓脂肪の一種です。

内臓脂肪は腹囲をCTスキャンで撮影すると一目瞭然です。友人の医師が『妻が夫のお腹をハグできなくなったらメタボ』と言っていました。ぜひ参考にしてください(笑)」

厚生労働省の基準によると、ウエスト周囲径が男性なら85cm以上、女性なら90cm以上で、血圧、血糖、血清脂質について以下の3項目のうち2つ以上当てはまるとメタボと診断される。

1)血液中の高トリグリセライド血症/150mg/dL以上
 かつ/または 低HDLコレステロール血症/40mg/dL未満
2)収縮期(最大)血圧/130mmHg 以上
 かつ/または 拡張期(最小)血圧/85mg/Hg以上
3)空腹時高血糖/110mg/dL以上

■動脈硬化のリスクも!内臓脂肪の増加は危険なサイン
「過剰に栄養を摂取すれば血中の糖分は、皮下脂肪か内臓脂肪、どちらかに変わります。太る仕組みは後ほど説明しますが、脂肪は体に蓄えておくエネルギーでもあるので、ある程度は必要です」

皮下脂肪か内臓脂肪、どちらに変わるかは「詳しく解明されていません。遺伝も関係しているでしょう」とドクターハッシー。では、どうしてメタボは不健康とされるのか。

「理由は血液です。メタボ対策が大切なのは、血液が不健康になっているサインだからです。内臓に脂肪がつくのは、血液中に大量の脂が流れている証拠です。

血液中に脂が多いと血管にベタベタとくっつき、炎症が起きて血管は硬くなります。こうして動脈硬化が引き起こされます。動脈硬化で血管が詰まると大変!脳の血管が詰まれば脳梗塞ですし、心臓の血管が詰まれば心筋梗塞に。どちらも命に直結する疾病です。ほかにもメタボは、肥満症、高血圧、糖尿病、高脂血症などにもつながるリスクがあります」

ちなみにお腹や腰に脂肪がつきやすいのは女性で、「赤ちゃんを温めるために脂肪が必要で、女性が洋梨のような体型になりやすいのはそのためです。一方、男性でお腹が出ているのは…食べ過ぎですね!」とのこと。
■1日5食が効果的!? 日頃の食事の回数や食べる順番を見直そう
「メタボの怖さが伝わってきたかと思います。見た目だけでなく、健康の側面からも、お腹周りはすっきりしているのが一番です。

ところで、1日2食と1日5食、どちらが太りやすいと思いますか?意外かもしれませんが、1日2食のほうが太る可能性が高いです。理由は血糖値 (※)にあります。

メタボのリスクを軽減させたいなら、血糖値の上昇を抑えること!これがすべてです!ほとんどのお医者さんが同じ意見だと思いますが、理想の血糖値は100です。100を下回ると低血糖で脳が働かなくなるので、低すぎてもいけません。

血糖値が高くなると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて数値を下げようとします。このインスリンが血糖値を下げる過程で、血中の糖分を脂肪に変えて体に貯め込みます。これが太る仕組みです。食事をすると血糖値は上がります。でも、食べ方次第で血糖値を100前後にキープすることができるのです」

引用----
※血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のこと。食事で摂取した炭水化物などが消化されてブドウ糖になると、小腸で吸収されて血液の中に入り、血糖値が上昇する
----

「プロサッカー選手は1日5食の生活を送っている方が多いようです。一度に摂取する栄養を減らすことで血糖値の上昇を防ぎ、理想的な体型をキープしています。まさに血糖値を上げない食べ方と言えます。

反対にお相撲さんは1日2食。一度にドカーンと食べます。だから、血糖値が上昇して太った体を作れるわけです。

念のために言っておきますが、食事を5回に分けても、いつも満腹になっていたら意味がありません。確実に太ります(笑)。1日に同じ量を食べるとして、5回に分けるか2回に分けるかの場合、5回の場合が痩せやすく、2回の場合が太りやすくなります」

そのほかのポイントとして、時間をかけてゆっくりと食べること、食事の間隔を開けることも適切な血糖値のキープにつながるそう。また、「やめたほうがいい」と注意を喚起するのが朝食を抜くこと。

「『ダイエットのために食事の回数を減らした』と、得意げに話す方がいますが、1回の食事量が増えて血糖値が上がっていれば無意味です。特に朝食を抜いて昼食を食べすぎるのは絶対にやめてください。

起床後は血糖値が低い状態です。そのまま昼を迎えてもボーっとした状態なので、作業効率は悪いですし、活動量が下がります。活動量が下がる=運動量も下がる、ということです。運動量が下がれば代謝も下がります。朝ごはんを抜くことで、残念ながら太りやすくなってしまうわけです」

「血糖値の上昇を防ぐには、食べる順番も大切です」とドクターハッシー。

「私は汁物からをおすすめします。汁物で胃袋を満たし、それから野菜など食物繊維を含んだものを食べます。これでなるべくお腹をいっぱいにするのが理想です。それから肉や魚を食べて、最後にご飯。ポイントは、糖質が多く含まれる炭水化物を最後に食べること。炭水化物が血糖値の上昇を引き起こすので、必ず最後にしましょう」

■楽をして内臓脂肪を落としたいならこれを食べよう!
さて、食べるだけで内臓脂肪が落ちる食べ物とは。「諸説ありますし、独自の見解も含みます」と前置きして、ドクターハッシーは以下の食べ物をおすすめする。

○野菜
「面白くない話ですみません(笑)。やっぱり野菜は最強です。体の調子を整える食物繊維やビタミンを多く含みますし、野菜で胃を満たしてしまえば糖質の過剰摂取を防ぐことができます。特におすすめしたいのが、ニンジンやキャベツなど冬の野菜です。いかにも消化しにくそうな野菜ですよね。消化にエネルギーを使うので体に熱が生まれます。つまり代謝がよくなると考えられます」

○コーヒー
「クロロゲン酸やカフェインなどを含むコーヒーもおすすめです。パチッと目が覚めるコーヒーは活動量を上げてくれます。活動量が上がると運動量も上がるのでエネルギーの消費につながります。もちろん、飲み過ぎは胃もたれするのでよくないと思います」

○豆腐(大豆などの豆類)
「代謝を上げるには筋肉の量を増やすのが近道です。ゾウとアリの心臓をイメージすると分かりやすいですね。体の大きなゾウのほうが心臓を動かすのに大きなエネルギーが必要です。筋肉の生成に欠かせないタンパク質を多く含む豆腐はおすすめです。

ちなみに女性のほうが冷え性の方が多いのは、男性と比べると相対的に筋肉の量が少ないからです。ふくらはぎは第2の心臓と言われます。足腰の筋量が増えれば血流の巡りが良くなり、冷え性の改善が期待できます」

○鶏肉(ムネ肉)
「筋量アップには鶏肉もおすすめです。牛肉や豚肉もタンパク質を多く含んでいますが、脂質も多いです。一方、鶏肉は脂質が少なめ。特にムネ肉は最強です。日本人は脂質を摂りすぎています。反面、摂取量が少ないのがタンパク質です。意識してタンパク質を摂るようにしましょう」

以上をおすすめの食材として挙げてくれた。ちなみに肉の余分な脂質を落とし、野菜をたくさん摂取できる鍋料理もおすすめとのこと。

結論として、内臓脂肪を減らすには以下がポイントになる。

○血糖値100をキープする…食事の回数や食べる順番を工夫して血糖値の上昇を防ぐ
○糖質や脂質の摂取を減らす…野菜などを多めにして、糖質や脂質が多い食べ物を減らす
○代謝を上げる…活動量を上げる食べ物を取る、筋量を増やす、もしくは運動をする

「苦しいダイエットや負荷の高い運動をしなくても、内臓脂肪は落とすことができます。こうやって整理するとポッコリお腹を解消するのは簡単に思いませんか?実際のところ、簡単なんです。簡単だと分かっていても、ついつい甘えてしまうのが私たち(笑)。結局、大切なのはモチベーションの維持ですね。

そこでおすすめしたいのが、お医者さんを利用すること。3ヶ月や半年を目安にかかりつけのお医者さんにちょっぴり怒られて、1年に一度は健康診断を受けてガッカリしてください。そうすれば誰でも変わろうという気持ちを維持できます。お医者さんの目がストッパーになって、無理なく頑張れると思いますよ!」

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