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【漫画】配属初日に先輩から「いらない」の一言。ゆるブラック企業漫画に共感の嵐

  • 2022年4月1日
  • Walkerplus

「220人の会社に5年居て160人辞めた話」と題し、新卒から5年間勤務した会社の体験談を漫画にしている、かっぱ子さん(@kappacooooo)。ブラック企業とまではいかない“ゆるブラック企業”での仕事や人間関係についてまとめた漫画は、思わず「わかるー!」と言いたくなるエピソードが満載だ。また、5年間でさまざまなポジションを経験した彼女の実体験が描かれるため、社会人1年目の人から後輩を指導する立場の人まで、誰しもが共感できる内容となっている。

そんな漫画の裏側に迫るため、今回は作者のかっぱ子さんに取材を実施。当時のことを振り返ってもらいながら、ゆるブラック企業の実態について聞いてみた。

■もしかして、あなたの会社も?実は多い「ゆるブラック企業」
大学卒業後、社員200名規模の中小企業「ひょっとこ商事(仮名)」に入社したかっぱ子さん。企画部に配属された当日、直属の先輩に「よろしくお願いします」と挨拶をしたところ、「いらない」と突き放す一言が。入社早々厳しい洗礼を受けたという。

不運にもその先輩が教育係に任命され、前途多難な1年目を迎えたかっぱ子さん。怖い先輩だけでなく、仕事を押しつける同僚や業務内容を把握していない課長など、一筋縄ではいかないメンバーにも悩まされていた。在籍していた5年間、会社からの理不尽な要求も多かったというが、ひょっとこ商事について「一般的なブラック企業とまでは言い切れない」と話す。

「『拘束時間が長い』『終電で帰れない』『ノルマが多い』『理不尽に怒鳴られる』などが私のイメージするブラック企業です。それに比べると『ひょっとこ商事』は、ブラック企業というほどでもない。ですが、会社からの理不尽な要求に対して『辛いけど同僚は普通に働いているから』『こんな小さなことで弱音を吐いちゃだめだ』と自分の苦しい気持ちを声にできない『ゆるブラック企業』って、実は多いのでは?と思います」と、かっぱ子さん。

会社を題材とした漫画を描こうと思ったのは「ゆるブラック企業に共感してくれる人がいれば」と思ったからだと言う。また、在職中に社内の話を友人にしていたところ、「絶対その会社で働きたくないけど、第三者から見るとすごく面白いよ」と言われることが多かったようで「このヤバさを漫画に昇華しよう」と、SNSでの投稿を始めた。

■配属当日に「いらない」の一言!圧が強すぎる先輩が怖い…
漫画の中でも、配属当日に「いらない」と言い放ったネコ美先輩に関するエピソードは特に強烈。歯に衣着せぬ物言いで職場の空気を凍らせる、肩身の狭い新入社員にとっては胃が痛くなる存在だ。

だが、そんなネコ美先輩に屈することなく、「仕事で任されるようになろう!」と食らいつくかっぱ子さんの姿勢は、見習うべきものがある。当時の心境について聞いてみた。

「ネコ美先輩の『いらない』というのは、“かっぱ子”ではなく“手のかかる新人”ということなんですよね。実際、業務が一通りできるようになったら、私の意見や企画を採用してくれたこともありました。『あぁ、いらないって言われた…。もうこの人嫌い!関わりたくない!』と、ネコ美先輩と距離を置いてしまったら、その先の可能性はないですよね」と、かっぱ子さん。

もちろん、辞めるという選択肢もあるが、怖い先輩に悩んでいる人にとって、彼女の考え方はヒントになるのではないだろうか。

■一側面しか見ていないだけで、人格を否定したくない
SNSという媒体で作品を描くにあたり「私の独りよがりにならないよう元同僚にも協力してもらい、客観的な視点を心がけています」と、こだわりを教えてくれた。最も大切にしているのは、登場人物全員どこか憎めないキャラに仕上げることだそう。

「価値観をすり合わせることができなかった人でも、結局仕事での一側面しか見ていないんですよね。私から見た側面だけで人格を否定するような描き方はしたくない。なので、全登場人物は強さも弱さも垣間見える、憎めないキャラクターを意識しています」と語ってくれた。

社内に厄介な人がいると、つい短所が目についてしまう。だが、かっぱ子さんのように短所がその人のすべてではないと考えられれば、歩み寄る余地がありそうだ。

■あるあるネタや効率化アップの仕事術も!
漫画内では、かっぱ子さんならでは仕事術も公開している。ついつい後回しになってしまうマニュアル作りについては、面倒な業務の手順をさくっとまとめられる方法がためになるので、要チェックだ。

ほかにも、社内閲覧のための業界誌の大量コピーに苦戦したり、営業からのコロコロ変わる問い合わせに翻弄される姿など、思わず「あるある!」と頷かずにはいられないエピソードも。ブーティーで出社したかっぱ子さんを注意したネコ美先輩の足元が黒のロングブーツだった話は、同様の経験をしたことがある人も多いのではないだろうか。

フォロワーからは「悪人がいるわけでないだけにリアル」との感想が届き、「まさにそこに気を付けて描いているので、うれしかったですね」と語るかっぱ子さん。

怖い先輩にも積極的に関わろうとする心構えなど、彼女の漫画には上手に職場で立ち回るヒントが詰まっているはず。読めばきっと「明日から仕事、頑張ろう!」と前向きな気持ちをくれるはずだ。

取材・文=glass

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