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【漫画】動物に異常に好かれるサラリーマンのシュールな日常。山奥への転勤を命ぜられる

  • 2022年1月25日
  • Walkerplus

noteやTwitterで創作漫画やエッセイなどを配信している漫画家・NANNOさん(@nanno_koresiki)。筆者が気になったのが、連載中の漫画「動物にモテるサラリーマンの受難」シリーズ。生活に支障が出るほど異常に動物に好かれる主人公のサラリーマン・半田が山奥の新店舗へ転勤を命ぜられる話で、設定もしかり登場人物の個性もユニークでどんどん読み進めてしまう。

今回は、作者のNANNOさんにインタビューし、同シリーズを描き始めたきっかけやこだわりなどを聞いてみた。

■「山=動物」で誕生した動物にモテまくるサラリーマン
京都府在住のNANNOさんは、29歳の時に英語力ゼロの状態からヨーロッパに社会人留学をし、その実体験を描いたコミックエッセイ「社会人留学は自分を救う?」(電子単行本上下巻発売中)で漫画家デビュー。

もともとはデザイナーや商業イラストレーターとして活動していたが、ある時期から『誰にも頼まれていない自分発信の作品を作りたい』と思うようになったそう。「昔から憧れていた漫画を一度本気で描いてみようと決めました。そこから漫画を描く練習を始めて、『動物にモテるサラリーマンの受難』も練習の一環で描き始めたもの。拙くてもとにかく世に出そうと思い、2018年秋頃からSNSに投稿し始めました」とNANNOさん。

「このシリーズを描き始めた時、コンセプトとか深く考えていませんでした。ただ、当初はパースがかかっているような背景をちゃんと描けなかったので、『難しい背景が出てくる話はやめよう』とだけ決めていました(笑)。その時に住んでいた家の近くにハイキングができるような小さな山があって、『山の中の話だったらギリ描けるかも』ということで山奥に行く話に決定しました(描き始めたら、半田がなかなか山奥へ転勤してくれず、結局会社の背景とか描く羽目になったのですが…)」

どういう経緯で山奥に行く話にしたらおもしろいか考えた結果、自然と「動物にモテるサラリーマン」が浮かんできたという。しかし、半田はなぜか一番大好きな猫にだけは嫌われているようで、「考えてみれば、私自身が割と動物好きだったり、鴨川へ行けばカモのお尻ばっかり見ていたり、逆に猫は懐いてくれないツーンとした子が好みだったりするので、己の欲望が投影されたのかもしれません」。

■個性豊かなキャラクターに読者の意見もさまざま
NANNOさん自身が気に入っているシーンを尋ねると、13話で半田がカモに白菜を置いて帰るシーンとのこと。スーパーまで半田に付いてきたカモを川へ返す時に、カモの食事用に白菜を置いて帰るのだ。

「読者の方から『やさしい』や『ほっこりする』というコメントが多く届いて、『え、ほっこりするの⁉』ってなりました。それまで自分的にはこの作品は尖ったギャグ漫画だと思っていたので、周りから見たら“ほっこり”なのかと驚きました(笑)。逆に、私は半田が働く会社の部長みたいなクズキャラが見ている分には結構好きでお気に入りキャラだったりするのですが、『部長最悪』『こういう人マジで無理』など割と辛辣な意見が多くて、そっちでも『そうなの⁉』ってなりました(笑)」

世間から評価されるかどうかよりも、『自分にしかできない漫画』を大切に描いているというNANNOさん。「イラストレーター時代にクライアントの言う事を聞きすぎて自分の絵がなんなのかよく分からなくなった苦い経験があるので(笑)。漫画では同じ失敗を繰り返さないように気を付けています」と話す。

今後の目標については、「今年は2022年で“22(にゃんにゃん)”の年なので、毎月22日に我が家の猫たちの漫画をSNSに投稿していくことは決めています!あとは、コロナ禍でなかなか難しいですが、ひとり旅エッセイはライフワークにしていきたいので、こちらもかたちにしたいですね。『動物にモテるサラリーマンの受難』は試行錯誤しながらも、自由にのびのび描いている作品なので、このスタンスで続けていきたいです」。

noteでは転勤編も始まり、いよいよ半田が山奥へ。もちろん、歩く半田の後ろには動物たちの列ができている。今後、半田は猫と分かち合える日がくるのか、山奥で普通の生活ができるのか、最新話の更新が楽しみだ。

取材・文=重藤歩美(ウォーカープラス編集部)

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