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アラサーの「普通の恋」が大反響!コロナ禍を経て2人はどうなった?人気Twitter漫画のその後

  • 2021年11月12日
  • Walkerplus

2020年6月、柿ノ種まきこさん(@kakinotane_m)がアップしたTwitter漫画「まきこの恋の話」が大きな反響を呼んだ。アラサー(連載当時)のまきこさんが、思い切って通い始めたパソコン教室で恋をするというストーリー。公開直後から「きゅんきゅんしました」「めっちゃ祝福したい」「家と職場以外のところに足を踏み入れることが大切だなと改めて気づかされました」など多くのコメントが寄せられていた。コロナ禍が落ち着きを見せつつある今、「新しいことに踏み出す勇気」の大切さを教えてくれる作品だ。

普段は家業の手伝いや日雇いの仕事をしながら暮らすアラサー(連載当時)のまきこさん。同じ日々の繰り返しに危機感を抱き、一念発起してパソコン教室に通うことに。

そこで出会ったサトルさんに惹かれつつも、恋に積極的になれないまきこさんは早くも諦めモード。それでも「自分を変えたい」と願うまきこさんは、同じ教室に通う仲間と飲み会に参加し、授業にも真面目に打ち込む。

授業の難しさに戸惑ったり、サトルさんが別の女性とでかけた話を聞いてモヤモヤしたり…。淡々と描かれる等身大のアラサーの姿に思わず「頑張って!」と声をかけたくなってしまう。連載が終了後「なんかふつうの話でスミマセンでした…」とイラストでコメントしたまきこさんだが、恋や出会いが遠ざかりがちなアラサー・アラフォーはまさにそういう話が聞きたいのだ!恋の結末はぜひ漫画を確認してほしい。

作品の発表から1年が過ぎた今、2人の関係はどうなったのか。まきこさんに改めて当時を振り返ってもらい、その後に発表された作品や身辺の変化についても聞いてみた。

■2人のその後は?あの時から何が変わった?柿ノ種まきこさんにインタビュー

―まずは、「まきこの恋の話」を描いたきっかけを教えてください。実際のできごとをそのままマンガにされたのでしょうか?

「実際の出来事です。それまでも実際に起きたことをつらつらと漫画にしていたので、恋愛についてもそのまま描いていました」

―新しいことを始めようと思ったきっかけと、パソコン教室を選んだ理由を教えてください。

「大学卒業後、一般企業でOLを経験しましたが、体調不良もあり3年で退社したんです。その時に自分のスキル不足も感じていたので、どうせ新しいことをするならスキルアップもしたいと思いパソコン教室を選びました。基本的なOfficeの操作やWeb制作の知識などを学ぶクラスです」

―新しいことを始めるにあたって、出会いを求めていたという側面もあったのでしょうか。アラサーというと、まわりで結婚する人が増えてあれこれ言われる機会も多くなると思うのですが…。

「恋愛的な出会いはあまり期待していませんでした。スポーツや趣味の教室ではなくパソコン教室だったので、授業についていくのが大変そうだと思っていましたし、会話とかもそんなに無いだろうなと思っていたので…。そんな中でも、気の合うお友達ができるといいなという期待は少しありました」

―「今の自分を変えたい」という気持ちで動いていた、というくだりがあります。もともとのご自身をどんな性格だと思いますか?どんなところを変えたいと思っていたのでしょうか。

「日雇い作業と家業の手伝いの日々で、あまり会話のない日々が続いていました。もともと面倒くさがりなところもあり、このままでいいや〜と思っていましたが、ふと『このままじゃダメだよな…』と怖くなることもあって。何を怖がっているのかもよくわからないんですが、とにかく『このままじゃダメ!』と心の中がウズウズしてきて、動いたという感じです」

―サトルさんへの気持ちに気づいた瞬間に諦めてしまうくだりがあります。恋愛にハードルの高さを感じていたのでしょうか。

「そうですね、そもそもアラサーの時点で、恋愛適齢じゃないと思い込んでいた節があります。ドキドキしたり告白したり振られたり、この歳で恋愛するのってエネルギー使います。若い時ならどんどん出来るかもしれないのですが、大人になるにつれて疲れちゃうんですよね。なので自分の心にフタをして、早めに見切りをつけてしまっていたのかもしれません」

―ちょっと辛い気持ちでのぞんだグループ&2人の打ち上げにハラハラしつつ、「ちゃんと参加してえらい!」と思いました。今振り返ってみて、どのようなお気持ちでしたか?そのときの自分にかけてみたい言葉はあるでしょうか。

「ありがとうございます。グループの打ち上げは辛い気持ちがありつつも、課題が終わったことをみんなとお祝いしたいという気持ちがあったので参加しました。2人の打ち上げは、やっぱりどこかでサトルさんへの想いもあり、スッキリさっぱり諦めるために行ったという感じです。あの頃の自分に『迷ったらやってみろ!』と言いたいです。結果的に、何事も飛び込んでみたらうまくいったことが多かったので」

―「まきこの恋の話」は4万以上のいいねと9千以上のリツイートという大きな反響が寄せられていました。今もこのお話について読者の方から感想が寄せられることはあるでしょうか。

「漫画掲載時は以前から漫画を読んでいてくださった方から『おめでとう!私まで嬉しくなりました!』という温かいお言葉をいただきました。現在は『その後サトルさんとどうですか?』と現在の様子を聞いてくださる方がたまにいます。そのうち現在の様子も漫画にできればなと考えています」

―パソコン教室に通ったこと、サトルさんとお付き合いするようになったことで自分が「変わった」と思うことはありますか。

「これまでは、何でもこのままでいいやと思うことがありましたが、『とりあえず気になることはやってみる』と思うようになりました。小さいことだと、喰わず嫌いだったものを食べてみたり、何となく観るのを避けていた映画を観てみたりしています。結果的にハズレることもありますが、それを含めて毎日のちょっとした刺激になればいいと思っています」

―素晴らしい変化ですね!現在のサトルさんとの関係や、コロナ禍のなかでどのように過ごされていたかお聞かせください。

「現在もサトルさんとはお付き合いをしています。コロナ禍で思うように出かけられない日々でしたが、リモート飲みをしたりして過ごしていました。お互いにお酒の肴を送りあってリモート飲みしたこともありましたよ」

―順調なんですね!よかったです!今年アップされた「わたしと原美術館」という作品では、先延ばしにしていたことと向き合い、やりたいことを書き出すシーンがありました。最近始めた新しいこと、念願を叶えたことなどあれば教えてください。

「最近、動画のサブスクを契約しました。あまり見たことがなかったジャンルの映画も観るようになりました。映画を観ることで、影響されて新たにやりたいことが出てきたりして楽しいです」

―いいサイクルができていますね。ところで、「まきこの恋の話」より以前から漫画を投稿されていたようですが、どんな作品を描かれていたのでしょうか。最近の作品についても教えてください。

「友人のことや、家族とのやりとり、日雇い仕事のことなど、アラサーの何気ない毎日を漫画にして投稿していました。ありがたいことに、現在は”日雇い仕事”や”プチプラスイーツ”をテーマに連載もさせていただいています」

―漫画を描くうえで気を付けていること、こだわっていることはなんでしょうか。

「ゆるーく始めたので、本当に素人絵で下手ですし見にくい部分もあるかと思うのですが、読者の方にストーリーが伝わりやすいように心がけてはいます」

―現在どのような生活をされているのでしょうか。今後挑戦してみたいお仕事やマンガのジャンルがあれば教えてください。

「現在の生活も変わらず、日雇いをしたり家業を手伝ったりして過ごしています。家事が大の苦手なので、私なりの”楽な家事の仕方”とか”ズボラでもできる料理”など、日々の生活の漫画を描いてみたいです。幼い頃から漫画が好きでしたので、いつか自分の漫画が本になるのが夢です」

―これからも、新しい作品を楽しみにしています!コロナ禍が落ち着いたら、出会いを求めたり新しいことを始める方も多くなると思います。そんな方たちに向けて、最後にメッセージやアドバイスをお願いします。

「以前の私のように、何も挑戦しない日々を送っていて『何かしなきゃ、このままじゃダメだ』という気持ちが膨らんでいる方もいるんじゃないかなと思います。コロナ禍ならなおさらですよね。歌謡曲なんかにもあるように、”とりあえずやってみる”のが良いと思います。結果、思うようにいかなくても経験が残りますしね。どうしても踏み出せないアラサー・アラフォーの方々には90年代のJ-POPを爆音で聴くことをおすすめします。安室ちゃんやジュディマリの力を借りて飛び込んでみてください!」

コロナ禍で思うように動けなかった日々。心の中で温めていた「やりたいこと」を、少しずつ実行できる日常を取り戻せることを願う。ついつい足踏みしてしまうアラサー・アラフォーの方は、まず90年代J-POPのプレイリスト作成からはじめてみては。

取材・文=油井やすこ

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