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ハッピーセットのおまけ「マクドナルド図鑑」って知ってる?編集担当が語る“大変だけど楽しい”製作の裏側

  • 2021年8月14日
  • Walkerplus

マクドナルドの「ハッピーセット」といえば、さまざまなキャラクターのおもちゃが付いてくることはよく知られているが、「本」を選べることはご存知だろうか?そのなかでも、マクドナルドが図鑑になった『小学館の図鑑NEOシリーズのミニ図鑑 マクドナルド』がスゴイと話題になっている。

表紙も中身も『小学館の図鑑NEO』シリーズそっくりだが、内容はもちろん「マクドナルド」。図鑑形式で人気のハンバーガーやマクドナルドの歴史、豆知識まで網羅されていてかなり濃い内容となっている。身近すぎて意外と知らなかったマクドナルドのことがすべてわかる1冊だ。

今回は「なぜマクドナルドが図鑑になったのか?」を解明すべく、図鑑の編集を担当した小学館の北川吉隆さんを直撃。図鑑を作ることとなったきっかけや、製作時のエピソードなどを聞いた。

■なぜマクドナルドが…?図鑑の誕生秘話
「ハッピーセット」の付録におもちゃではなく本がつく「ほんのハッピーセット」は、「子供たちが本に触れる機会を増やすとともに、読み聞かせを通じた親子のコミュニケーションの時間を生み出したい」という全国のパパママの願いから生まれた商品。絵本作家によるオリジナル描き下ろし絵本や『小学館の図鑑NEO』のミニシリーズが、2~3カ月ごとに内容を変えながら配布されている。

「ほんのハッピーセット」が始まったのは2018年。マクドナルドから小学館に「ハッピーセットに本をつけたい」という要望があり、『小学館の図鑑NEO』シリーズを手がける北川さんは「自分が子供の頃から大ファンであるマクドナルドの企画であることに加え、おもちゃで人気のハッピーセットに図鑑や絵本がつくということだけでもワクワクしました」と、すぐに快諾したという。

そんな子供たちの知育を支える「ほんのハッピーセット」だが、なぜマクドナルドの図鑑が誕生することとなったのだろうか。北川さんは企画が始まったきっかけを話してくれた。

「マクドナルド様より“日本マクドナルド50周年”の企画として打診をいただきました。今までありそうでなかったものですし、私たちが作っている『小学館の図鑑NEO』シリーズの手法を生かすことができそうな、非常におもしろい図鑑ができそうだと思い製作にいたりました」

■“意外と知らないマクドナルド”を1冊に
『小学館の図鑑NEOシリーズのミニ図鑑 マクドナルド』は全24ページという、おまけにしては多く図鑑にしては少ないページ数。しかし情報量は驚くべきもので、これまでさまざまな図鑑を手がけた編集担当の北川さんも、さすがにマクドナルドを調べつくすのは初めてだったという。

「図鑑なので、フードのメニュー図鑑に最も力を入れました。見開きの項目立てを、『バーガーのなかま』『サイドメニューのなかま』『スイーツ・ドリンクのなかま』などにカテゴリー分けし、おなじみの図鑑のような趣を出せるようにしました。図鑑編集にはつきものですが、各メニューの具材や重さ、歴史など、データや情報を調べるのに非常に多くの時間と労力を費やしました。地道ですが、図鑑作成には避けて通れない作業でもあります。そして1年半もの時間をかけて、完成しました」と、北川さんは図鑑を作ったうえでのこだわりと苦労したことを話してくれた。

ずらりと並ぶマクドナルドのメニューには、1つ1つ細かな説明が。また「ハンバーガーは『焼かれた』バンズを使用しているが、フィレオフィッシュは『蒸された』バンズを使用している」など、意外と知られていない情報がたくさん盛り込まれている。このような、普段知ることのない情報がたっぷり記載されているのがこの図鑑の魅力だ。

■現場体験も欠かさない綿密な下調べ
北川さんはこの図鑑を編集した際、データや写真を集めるだけでなく、実際に店舗に赴いて取材をしたという。そのなかでも特に、調理場の光景にとても驚いたそうだ。その様子がまとめられたのが「マクドナルドのお店たんけん」のページだ。

「現場に行ってみると、フライドポテトに均等に塩を振る特殊な器具が使われていたり、トマトケチャップをやはり均等に塗布する器具が使われていたりしていて、その仕組みがとても合理的に考えられていることに驚きました。また、バーガーごとにラッピングペーパーが異なるということも初めて知り、プライベートでマクドナルドに行く際に注目するようになりました」

メニューや歴史だけでなく、商品を陰で支える調理器具やラッピングにまでスポットライトが当たっているのはまさに図鑑ならでは。また北川さんは、会社のお昼休憩など日常的にマクドナルドに通い詰めて、図鑑に掲載したすべてのメニューを食べることに挑戦したという。

「日頃からよくマクドナルドで食事をしていますが、この企画が始まってからはほぼ毎日通うようになりました。やはり自分が体験しないと、細部までこだわったいい図鑑ができないからです。いい機会なので、滅多に食べないメニューにも挑戦してみました。おかげで個人的にやや敬遠していた、マックグリドルやてりやきマックバーガーなどのおいしさに目覚めました」

ちなみに北川さんが最も好きなマクドナルドのメニューは、フィレオフィッシュだそう。「小学1年生の時に、初めて親に連れて行ってもらったマクドナルドで食べて『世の中にこんなおいしい物があったのか…!』と衝撃を受けて以来の大ファンです。あの甘酸っぱいタルタルソースと魚フライのコンビネーションは素晴らしい!何十年も経った今でも色あせることがありません」と、うれしそうにフォレオフィッシュ愛を話してくれた。

■子供たちの未来をつくる「ほんのハッピーセット」
『小学館の図鑑NEOシリーズのミニ図鑑 マクドナルド』はマクドナルド50周年記念として企画・制作されたものだが、子供たちにも好評だったという。

「マクドナルドで食事をしていたところ、たまたまこの図鑑を選んでくださったお子様がいて、一心に読みふけっていたのがとても印象に残りました。長時間読むことができる冊子を作ってよかったと思いました」

また、この図鑑は大人からも評判がよく、北川さんは知り合いに「子供に喜んで本を読ませる機会をつくることができた」と言ってもらえたそうだ。

「日頃、図鑑や絵本をあまり読まれないお子さんも『ほんのハッピーセット』のミニブックなら、気軽に読むことができると思います。そしてこのミニブックがおもしろいと思ったら、ぜひ今度は本格的な図鑑や絵本の世界に入ってきてくださるとうれしいです。本の世界に入り込むと、その日から皆さんの世界が変わるはずです!」

『小学館の図鑑NEOシリーズのミニ図鑑 マクドナルド』は、2021年7月9日から約8週間の配布を予定している。地域によってはUber Eatsでも注文可能だ。※商品がなくなり次第終了

身近な存在のマクドナルドを図鑑という形で整理し、普段何気なく通うお店を「学びの場」に変えてしまう画期的な企画。一度この図鑑を読み出すと、もっとマクドナルドのことを知りたくなることまちがいなし!

取材・文=福井求

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